連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第79話「旅立ちの青い空」

茂「それにしても 大慌てですな。」

深沢「片方ないからさ。 方肺飛行だから。 前に結核やった時は 高いストマイ注射 何本も打って 持ち直したけど この間は とうとう いけなかったよ。 ろっ骨7本切って 肺を片っぽ取られて…。 ま 今は このとおり ピンピンしてるけど モタモタしてたら また ダメになるかもしれんからね。」

(ドアが開く音)

郁子「ただいま戻りました。」

深沢「お帰り。」

郁子「あら 水木先生。」

茂「どうも…。」

郁子「社長 丸岡薬品さん 広告 出稿して頂ける事に なりました。 表4に カラーで出して下さるそうです。」

深沢「そうか よく取れたね!」

郁子「大江戸印刷さんと 藤吉製菓さんからも 半ページの広告 頂きましたよ!」

深沢「へえ! ほら 『ゼタ』は 雑誌やから 広告 取って 製作費を稼がなきゃね。」

茂「この人が 広告取りも やっとるんですか?」

深沢「私が行くより成績いいんだよ。 みんな 美人の頼みには 弱いらしい。」

郁子「また そんな事を。」

深沢「『才色兼備』ってやつだ。 天も たまには 二物を与えるね。」

郁子「こうやって おだてて こき使うんですよ。」

深沢「見透かされてる…。」

2人の笑い声)

郁子「創刊号の制作費 見積もり 置いておきました。」

深沢「ああ 見たよ。 用紙代 もう少し 削れんかなあ?」

郁子「分かりました。 紙問屋さんと交渉してみます。」

深沢「頼むよ。」

茂「はあ テキパキしとるなあ…。」

深沢「ともかく 我々は走りだした訳ですよ。 水木さんの漫画 毎号 載せていきたいと思っています。 引き受けてもらえますか?」

茂「…ええ もちろん!」

深沢「よし! 『ゼタ』を舞台に 自由に暴れて下さい。 一緒に 新しい漫画を作りましょう!」

水木家

居間

布美枝「この前 言っとった雑誌 もう出るんですか?」

茂「ああ 『7月末には発売する』と 言っとった。 突っ走っとるなあ 深沢さんも。

布美枝「ほんなら すぐに描き始めんと いけんですね。」

茂「ああ。 時間は ないが 面白いもんにせんとな。 何しろ 創刊号だ。」

浦木「ゲゲ おるか?」

布美枝「あら… 浦木さん。」

茂「またか… 『おらん』と言って 追い返せ。 あいつが おったら 仕事の邪魔だ。」

布美枝「そげですね。」

浦木「お~い お客さん 連れてきたぞ。 あ~ 奥さん 失礼しますよ。 おい 遠慮せんで 入った 入った。」

太一「こんばんは。」

政志「あ どうも。」

布美枝「あら! なして 浦木さんと一緒に?」

浦木「うん 競馬場で ゲゲの事を 話しているのを耳にしましてね。 ファンかと思って話しかけたら 何の事はない 知り合いだ と言うじゃないですか。」

布美枝「ええ。」

浦木「お前が 有名になったのかと 思ったが そんなはず なかったな。」

茂「何の用だ?」

浦木「は~ 飯。」

茂「え?」

浦木「飯 食わしてくれ。 3人ともオケラで ここまで 歩いてきて 力 尽きたあ。」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク