連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第84話「旅立ちの青い空」

美智子「荷造り 大変よ。 本が多いから。」

政志「ああ。」

美智子「全部は 持っていけないわね。」

政志「悪いな。 せっかく ここまでやったのに。」

美智子「店の名前 『こみち書房』ってつけたの どうしてだか 知ってるでしょう?」

政志「『みちこ』を入れ替えて 『こみち』だろ?」

美智子「うん。 だからね 場所は どこでも いいの。 どこでやっても 私がいる所が 『こみち書房』。 エへへへ…。」

政志「おい。」

美智子「ん?」

政志「今まで よく頑張ってくれた。 金メダルだ!」

水木家

<昭和39年10月10日 前の日まで降っていた雨が上がり 真っ青な 秋晴れの空が広がっていました>

布美枝「ええ お天気!」

居間

布美枝「どげです? もうじき オリンピックの開会式 始まりますけど。」

茂「分かっとる。」

布美枝「あ ちょちょっと そげに叩いたら壊れます。 もう お父ちゃんは 機械に弱いんだから。」

茂「何を言っとる。 貸してみろ。 こんなもん 気合い入れて叩けば 直るわ!」

太一「ごめんください!」

布美枝「ん?」

玄関

布美枝「どうしたの?」

太一「大変です! こみち書房が…。」

布美枝「え?!」

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