連続テレビ小説「花子とアン」第109回「春の贈りもの」【第19週】

宮本家

<一方 あの駆け落ち事件から2年半 苦難を乗り越えて 幸せな家庭を築いた蓮子ですが…。>

居間

蓮子「龍一さん お上手。」

龍一「村岡家の人たちに 特訓してもらったからね。」

蓮子「よかったわね。」

浪子「蓮子さん! 蓮子さん!」

蓮子「はい!」

<蓮子にとって 次なる苦難が…。>

浪子の部屋

浪子「全く もう…。 遅い… 遅い… 遅い!」

<この家の実権を握る 姑の浪子です。>

蓮子「お呼びでしょうか。」

浪子「何時間 かかってるの?」

蓮子「申し訳ございません。」

浪子「もっと早く しゃべって!」

蓮子「申し訳ございません。」

浪子「蓮子さん。 あなたねえ 伯爵家から正式に籍を抜かれて もう 華族様じゃないのよ。」

蓮子「ええ。 私 平民になりました。」

浪子「では こちらも 平民として扱います。 蓮子さんに家事一切を譲って 私は 楽隠居させてもらうから。 しっかり おやりなさい。 まずは お掃除から。」

廊下

浪子「あっ な… 何 その絞り方は! もっと ちゃんと絞って!」

蓮子「はい。 お義母様。」

浪子「お… 遅い…。 遅い~… もう イライラするね~…。」

龍一「蓮子は 育ちが違うんだから 急には無理だよ。 家事なんか やった事ないんだし。」

浪子「家事も満足にできないような嫁は 出てってもらうよ!」

蓮子「はい! お義母様!」

浪子「まだ あんなとこだよ。 はっ!」

村岡家

花子「じゃあ 歩。 お昼ごはんにしましょうね。」

歩「は~い。」

かよ「ただいま。」

花子「お帰り。 かよ 今日は 早かったじゃんね。」

かよ「お姉やん。 宇田川先生から手紙が来てただよ。」

花子「てっ…。 こないだ 『働き口 紹介して下さい』って 手紙書いたさ。 こんなに早く返事が来るなんて!」

宇田川『前略 私 昨年9月 すばらしい出会いがあり 結婚致しました』。

花子「てっ!」

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