有馬「では どうぞ。」
花子「はい。 通貨収縮策によって 不景気退治を計画し…。」
有馬「おかしな抑揚をつけないで下さい。 JOAKは 無色透明でいいのです。」
花子「はい。 今度は 通貨膨張策によって 景気の再建を図るようになり…。」
有馬「発音 活舌 何もかもがなってません! まずは 早口言葉。 はい 3番。」
花子「はい。 久留米のくぐり戸は くぐ… 久留米のくぐり戸は 栗の木のくぐり戸 くぐりつけりゃ くぐりいいが…。」
有馬「遅い! それでは 時間内に 原稿を読み終わりません。 武具馬具 ふぐばぐ 三ぶぐばぐ。」
花子「武具が… 武具馬具 ぶぶぐ… 武具が… 武具馬具 ぶぐばぐ 三ぶぐばぐ。 合わせて 武具馬具 六ぶぐ…。」
有馬「遅い!」
<花子がボロボロになりながら 特訓を受けている頃…。>
宮本家
居間
蓮子「はなちゃんなら きっと大丈夫。」
(戸をたたく音)
『ごめんください。』
(戸をたたく音)
『ごめんください!』
玄関
浪子「どなた?」
「あの… こちら 宮本先生のお宅ですよね? 先生 いらっしゃいますか?」
浪子「どういう ご用?」
「先生に会いたいんです。 会わせて下さい!」
浪子「蓮子さん。 蓮子さん!」
蓮子「はい。 どうなさったんですか? お義母様。 ごきげんよう。 どちら様ですか?」
雪乃「雪乃と申します。」
浪子「まさか… 龍一の女じゃ…。」
蓮子「まさか…。」
<さて この色っぽい女の人は 何しにやって来たのでしょう? ごきげんよう。 さようなら。>