校庭
綾小路「葉山様。 お兄様が東京室でお待ちです。 葉山様? 葉山伯爵が御面会に。」
蓮子「分かりました。」
校長室
葉山『本当に申し訳ありません』 そんな事があったとは…。 妹に よく言って聞かせます。 もう いろいろ 問題を起こしてるそうだな。」
蓮子「お兄様 何しにいらしたの?」
葉山「しばらく東京を離れていて やっと ご挨拶に伺ったんだ。」
葉山「そうしたら 案の定…。 なぜ お前は どこへ行っても そうなんだ。 妹も ここを たいへん気に入ってる様子です。 どうぞ よろしくお願い致します。 『学校に寄付させて下さい 千円です』」
茂木「そんなに たくさん…。」
葉山「妹がお世話になるのですから これぐらい当然です。」
ブラックバーン『こんな大金は受け取れません』
葉山「困りましたね…。」
茂木「では この近くに 孤児院がありますので 恵まれない子どもたちに 寄付をなさっては…。」
葉山「分かりました。 そうしましょう。」
廊下
蓮子「お兄様。 やっかい払いできて よかったですね。」
葉山「この金は お前にやるから 二度と家に戻ってくるな。」
蓮子「孤児院に寄付するはずじゃ…。」
葉山「多額の寄付をしておけば お前が何かしでかしても 目をつぶってくれると思って 小切手を切ったんだ。」
蓮子「妹に手切れ金を渡す兄も いるんですね。」
葉山「ここを追い出されたら お前の居場所は もう どこにもないんだからな。」