連続テレビ小説「花子とアン」第43回「想像のツバサ?」【第8週】

マサル「『おらの友達は キヨシ君です。 毎日 2人で 虫を捕って遊びます。 おらは バッタの次に キヨシ君が好きです。 おしまい』。」

「バッタの次?」

はな「マサル君 よく できました。 ありがとう。 では 次は… たえさん。」

たえ「はい。」

はな「たえさん? どうしました? ちゃんと書けてるじゃ…。 たえさん?」

キヨシ「おまん どうせ また変な事書えたずら。 『私には カッパの友達がいます。 双子のカッパです。 夕方 川へ水をくみに行くと いつも そのカッパたちに会えます』。」

(笑い声)

キヨシ「何でえ! 双子のカッパ 笑わせるじゃん!」

はな「たえさん。 いいから 続きを読んで。 先生 続きが聞きたいさ。」

たえ「『弟が泣きやまない時 カッパたちは 愉快な踊りをして 弟をあやしてくれます。 2人は 夕日の国に住んでいて 金色や あかね色の きれいな着物を 何枚も持っています。 私も いつか その夕日の国へ 行ってみたいです』。」

(笑い声)

はな「たえさん すばらしいわ! 先生は 想像をかきたてられて わくわくしました。」

キヨシ「てっ! カッパなんて 嘘に決まってるじゃんけ! こいつんちは 貧乏で 友達なんか いねえじゃん!」

「ほうだ ほうだ! 嘘つき! 貧乏!」

「嘘つき!」

「貧乏!」

はな「やめなさい!」

(騒ぐ声)

はな「静かにしなさい! やめなさい!」

緑川「ほれ うるさくて授業にならんら! 静かにしろし!」

はな『静かに』

緑川「『ビー クワイ』?」

教務室

緑川「英語なんかで注意して 生徒らが聞く訳ねえら! 東京のミッチャンスコールだか何だか 知らんけんど…。」

はな「ミッションスクールです。 ミッション。」

緑川「ほんな ご大層な女学校出たなら 教員なんかならんで 早く嫁に行きゃあいいもんを…。 何でえ その目は! これだから おなごは 使えんだ! ねえ 先生方! ねえ? うちは 静かに授業をやってるだから 邪魔だけは しねえでくれちゃ!」

教室

(騒ぐ声)

はな「静かに。」

(騒ぐ声)

「勉強なん やりたかねえ!」

「勉強なん やりたかねえ!」

「勉強なん やりたかねえ!」

はな「お願いだから 静かにして。」

(騒ぐ声)

(騒ぐ声)

はな「ほれじゃあ 今日の理科の授業は 生き物のお勉強をします!」

(赤ちゃんの泣き声)

(鐘の音)

教務室

緑川「校長先生! 大変です! 6年生の教室に 人っ子一人いねえです! おなごの代用教員も 消えちまった!」

本多「何!?」

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