連続テレビ小説「花子とアン」第48回「想像のツバサ?」【第8週】

英治「何だか 目に浮かびます。」

はな「女学校の頃 腹心の友ができて…。」

英治「腹心の友?」

はな「その人と約束したんです。 自分の作品を発表する時は 花子っていうペンネームを使うって。 だから この受賞を知った時から 舞い上がってしまって…。 自分が 本当に 夢の中の花子に なれたような気がして…。 そう… 花子は 私の夢なんです。 でも もう 現実のはなに戻らないと…。」

英治「あなたは 花子になるべきです。 花子という名前で これからも書き続けて下さい。」

はな「いえ… 小説家は もう諦めました。 梶原さんからも 小説家になるには 普通すぎるって言われました。」

英治「あなたは 断じて普通じゃない。」

はな「はっ?」

英治「十分 変な人です。」

はな「ちょっと待って下さい! あなたのような変人に 言われたくありません。」

英治「あなたに比べたら 僕は 極めて凡人ですよ。」

はな「どうせ また 私の事 珍獣扱いしたいんでしょう。」

英治「そんな失礼な事 言いませんよ。」

はな「どうだか…。」

英治「どうか その変な自分を 大切にして下さい。 英語の翻訳も続けて下さい。」

はな「それは 無理です。 甲府に帰ってから 英語に触れる機会もないし 小学校では 英語禁止令も出されてしまって うちの事も いろいろあるし 英語どころじゃないんです。」

英治「どこにいても あなたなら大丈夫です。 ナマケモノが泳ぐ時の あの集中力を発揮すれば。」

はな「ほら! また珍獣扱いして!」

(笑い声)

英治「じゃあ お元気で。」

はな「あ… 村岡さん。 ありがとうございました。」

英治「いや… お礼を言われるような事は 何も。」

はな「ごきげんよう。 さようなら。」

英治「ごきげんよう。 さようなら。」

<ごきげんよう。 さようなら。>

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク