廊下
朝市「(小声で)どうするです? これっから。」
吉平「(小声で)ゆんべは 徳丸さんちに 泊めてもらったけんど ほこも追い出された。 おまんちに泊めてもらえんけ?」
朝市「いや~… ほれは…。 うちのおかあ おばさんより カンカンに怒ってるから…。」
(ため息)
吉平「今夜は 野宿するしかねえか…。」
教会
図書室
朝市「牧師さんに許可もらってきたです。 今日は 泊まっていいって。」
吉平「ほうか。 ありがとうな 朝市。」
朝市「ふんじゃあ とりあえず おらは これで。」
吉平「寒っ。」
はな「朝市…。」
吉平「はな。」
朝市「どうして ここが?」
はな「2人の来そうなとこぐらい 分かるさ! おとう! おかあが もう帰ってこなんでいいって。」
<秋深し。 おとうとおかあの間も このまま 冷えきってしまうのでしょうか。 ごきげんよう。 さようなら。>