連続テレビ小説「花子とアン」第74回「その恋、忘れられますか?」【第13週】

聡文堂

はな「編集長 おはようごいす!」

梶原「『おはようごいす』?」

はな「三田さん 何かお手伝いする事 ありませんか?」

三田「いえ… 別に…。」

醍醐「おはようございます。」

はな「ごきげんよう 醍醐さん! 岡田先生の原稿の編集 まだよね。 お手伝いします!」

醍醐「それは 助かるけど…。」

はな「今日も 忙しくなりそうね! 頑張りましょう! とりあえず 皆さん 飛びっきりおいしいお茶 入れますね! フフフフ!」

三田「いつもの お茶っ葉でしょう?」

醍醐「はなさん 妙に明るいですね…。」

梶原「不自然なほどね。 まあ 何か あったんだろう。 そ~っとしておこう。」

嘉納邸

蓮子の部屋

<はなが 空元気を振りまいている頃 福岡の蓮子は 部屋に引きこもり 現実の憂さを 読書で紛らわせておりました。>

タミ「奥様。 お客しゃんが お見えですばい。 奥様。」

蓮子「私を訪ねてくる人なんて いないわ。」

タミ「ばってん 東京から来んしゃったそうで。」

蓮子「東京から? どなた? 女の方?」

タミ「いいえ。 宮本しゃんっちゅう男ん人です。」

蓮子「知らない方だわ。 お帰り頂いて。」

タミ「はい。」

座敷

タミ「『お帰り下さい』ち 奥様が。」

龍一「はるばる東京から来たんです。 会わせて下さい。」

タミ「ばってん もう 奥様は ず~っと部屋に籠もりっきりで。」

龍一「籠もりっきり?」

タミ「ええ。 誰にも会いとうないそうで。」

龍一「分かりました。」

タミ「お客しゃんがお帰りばい!」

トメ「はい。 お客しゃん? ちょっと! 玄関は こっちですばい!」

廊下

龍一「蓮子さんの部屋は どこですか?」

タミ「勝手に困りますばい!」

タミ「何すいとですか! ちょっと! 待ちんしゃい! お客しゃん! 何するとです!」

トメ「お客しゃん!」

タミ「本当に困りますき! 帰ってつかあさい!」

龍一「会わずに帰るつもりは ない!」

タミ「待ちんしゃい!」

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