剛『ハハ 参ったな! お姉のホテルが出来たらさ 一緒にさアートで埋め尽くしてやるから待ってろよ! さあ 行くぜみんな! ドア オープン! よっしゃあ 行くぜ うぇーい!」
純「良かったね お母ちゃん 剛 大阪で頑張ってるって。」
マリヤ「お母さん もう1回見ましょう!」
剛『はーい 狩野家のみんな ホテル作り頑張ってる? 俺も頑張ってるよ。 あ そうそう この前 俺のアート見た人がさ 一緒に個展やらないかって 言ってくれてさ ついに時代が俺に追いついたって感じ? ハハ…」
夜
純「うわー ついた! すごいよ愛君。 とりあえず これで一安心だね 電気もつくようになったし 水道もとおるようになったし。」
愛「…」
純「どうしたの?」
愛「なんか ほかに必要なもの考えてたら 頭痛くなってきちゃって。」
純「え?」
愛「ああ 客室の壁紙は全部張り替えないとダメだと思うんです。 ロビーに置くイスやテーブル あと客室はベッドとか全部買い換えないと 厨房の冷蔵庫は使えるかと思ったけれども あれじゃ 絶対無理だし。」
純「あの 聞くの怖いんだけど 全部で いくらかかりそう?」
愛「最低限必要な物を揃えて 貯金はたいたとしても…。」
純「20万?」
愛「200万です。」
銀行
純 愛「失礼します。」
純「先日はお電話でどうもありがとうございました。」
「いえいえ。」
純「それで あの この件なんですけども…。」
純「なんとか 融資をお願いできないでしょうか?」
「前にもあったんだよね あなたみたいな女性が 興味本位でホテル開業して すぐやめたさね。」
愛「けっして… けっして興味本位などでは… これ読んでいただければ わかりますから。」
「大体ですね。」
純「はい。」
「あそこの建物なんですけども 幽霊が出るって噂になってるわけさ。 幽霊ですよ。」