剛「もうさ じゃあさ しょうがないからさ ここにでっかく こう お姉の絵でも描く? ねえ? 猿と鳥も書いて こう3つさ?」
純「ええ?」
剛「あ 犬も書いたら 桃太郎になるから 桃太郎の恰好したお姉とか どう ねえ?」
純「ちょっと やめてよ そんなんの どんなホテルって思われるじゃない イヤだ。」
剛「じゃあ どうする ここに何?」
純「え? だから。 あ! ねえ 誠ちゃん ねえ 愛君の好きなもの知らない?」
誠「え? 純さん!」
純「だからさ もう それは いいから。」
剛「ノロケんなよ。」
純「ノロケてないよ! なんか 他にない?」
誠「うん? 本読むこととか?」
剛「おお。」
誠「あと 走んのとか 泳ぐんとか あ あと色んなこと覚えるのも好きやな。」
剛「ああ そういえばさ なんか歴代総理大臣の名前 全部言えるとか 前に言ってよね?」
純「ああ なんか そういうんじゃなくて もうちょっと 他にないかな?」
誠「ああ あと オムライス?」
純「オムライス…。」
誠「ちっちゃい時から レストランとか言ったら オムライスばっかり頼んでた。」
剛「じゃあ こうオムライスも足しておきますか ね?」
純「なによ オムライス足すって 桃太郎とオムライスって? ないないない。」
剛「桃太郎とオムライス書いて。」
純「ちょっと もう1回考えるから。」
剛「早くしてよ。」
純「わかった わかった。」
誠「ほう 一体どうした?」
剛「うん ああ なんかさ お姉になんか 愛君への愛っていうテーマで 絵描いてほしいって 頼まれちゃってさ 何描いていいか わかんないんだよね。」
誠「つよ吉 変わったな。」
剛「うん? そう? なんか あんまり 自分じゃ わかんないんだけどさ お姉に よく言われるんだよね 最近。」
誠「久しぶりに会ったに 私のこと ロクに見ようともせんし。」
剛「え? あ 誠ちゃん?」
羽純と目が合う剛
羽純「あ 飲む?」
剛「あ うん ありがとう。」
羽純「はい。 何描いてるの?」
剛「うん? あ ちょうどよかった 羽純ちゃんさ 一緒になんか 考えてくんないかな? なに描けばいいか。」
羽純「あ うん。」
剛「これ いいかな? ほら ねえ。」
羽純「おかしいよ なんで これ?」
剛「リンゴと桃太郎になって。」