フロント
純「あ!」
エレベーターホール
フロント
純「あの すみません ちょっと一瞬離れます。」
スタッフ「ああ…。」
エレベーターホール
純「お父ちゃん… じゃない お客様 お客様 どちらかにお出かけですか?」
善行「うるさい お前には関係ない ああ エレベーターけえへんな もう! 使い物にならんわ このホテルは。」
純「お父ちゃん 何考えてんのか 教えてよ お願いだから。」
善行「ついてくんな。」
純「ちょっと。」
善行「自分の仕事せえ。」
純「待ってよ。 お父ちゃん。」
善行「自分の仕事せえ。 自分の仕事せえ。 はよ。 なんやお前は!」
純「お荷物お持ちします。 どうぞ」
「すみません。」
善行「あとにしてもらえませんか? ねえ 急ぐからあとにしてもらえませんか?」
純「仕事なんで。」
善行「あとにしてもらえませんか?急ぐから。」
「お急ぎですか?」
善行「とっても(携帯の通知)あ!もしもし はい 狩野でございますが はい 今ですね ちょうど ホテル出るところです はい 分かりました。 はい じゃあ すぐ参ります。 はい。」
純「お急ぎならタクシーをお呼びしましょうか? どちらまで 行かれます?」
善行「ん?その手は食わんわい。」
タクシー乗り場
「ちょっと待って」
純「お父ちゃん待って!」
「私の荷物!」
純「ちょっと これ これ お願いしますね。」
皆川「ちょっと 何?」
「あのね あのね ここに行きたいんですけどね」
純「あ! ちょっと! お父ちゃん!」
純「あ! 痛っ!」
晴海「あ! 痛っ!」
純「ああ すみません! お母ちゃん!」
晴海「ああ!」
純「何やってんの?」
晴海「純が電話くれたから来たんでしょう。」
純「え?」
晴海「おとうさん居るって。」
純「あ!」
善行「はい おねがいします。」
純「ちょっと お兄ちゃん あのタクシー止めて!」
正「なんで?」
純「お父ちゃん 乗ってるから!」
正「あー! ちょっと待って! ああ!」
マリヤ「お義父さん カムバック!」
純「お父ちゃん! お父ちゃん! ああ! もう!」