連続テレビ小説「純と愛」64話「やめないでぇ」ネタバレ

謙次「娘と家内は ここ最近ずっと 冷戦状態が続いていたんですが 家内が ここのホテルの合併を進める時にやり方を見て 娘が爆発しちゃったんです。

謙次「ママみたいな弁護士には絶対なりたくないって 司法試験は受けない ウチの事務所の後も継がないって そして家内が怒り狂って 叩いたんです そしたら 娘がカーっとなって たまたま そこに来ていた 剛君と結婚するって 飛び出しちゃって。」

善行「それで お宅の奥さんはなんて言うてはるんですか?」

謙次「ご存じの通り 家内は 妥協とか歩み寄るとか一切ない性格なんで…。」

善行「で? 今どこに?」

謙次「多分 仕事じゃないかと?」

善行「なんやて? たく…」

多恵子のオフィス

多恵子「もしもし なに?」

カイザープラザホテル
客室

謙次「あ 多恵子か 実はちょっと今大変なことになって。」

善行「貸せ!」

謙次「いや。」

善行「わしが話す。」

謙次「僕が説明しますから。」

善行「いやいやいや あんた まどろっこしいねん!」

謙次「でも…。」

善行「もしもし お宅の娘さん 一体どないなってますねん?」

多恵子のオフィス

多恵子「相変わらず 失礼な方ね こっちは 仕事中なんですよ。」

善行「なあ 娘がなあ 勝手に結婚しようとしてるのにな よう仕事出来るな?」

多恵子「あんなもの本気じゃないに決まってるでしょ? バカみたいに大騒ぎする方が間違ってるんです。」

善行「おい それ言うんやったらな 人んちの大事な息子 巻き添えにせんといてくれ!」

多恵子「そっちこそ どういう教育なさってるんです? 愛だけじゃなく 誠まで変になったのは 全部 お宅の娘さんのせいじゃないですか? 靴の裏にチューインガムみたいに しつこく まとわりつくのは 辞めてくれって 伝えてくれます?」

カイザープラザホテル
客室

善行「おい! 邪知暴虐という言葉を知っているか? 自分の頭の良さを人を苦しめる為にしか使わんヤツの言葉や まさしく あんたの為の四文字熟語や 太宰治の名作 走れメロスの中にある 約束通り帰ってけえへんかったら 友達殺すぞ! とかいう王様 居るやろ? あんたは アレやな ハッキリ言うたろか? あんたはな メロスの敵や! あ! 切りやがった!」

善行「あんたな どんな躾してますねん あんた娘に 嫁にや。」

謙次「すみません。」

善行「人が…」

純「愛君のお父さんに当たることはないでしょ。」

善行「いかん! 時間やな! おい! 帰ってくれ! 時間や! 仕事あんねんから!」

純「ちょっと待ってよ 何にも解決してないじゃない さっきの あの話だって…」

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