連続テレビ小説「カーネーション」第112回「あなたを守りたい」【第20週】

直子「うちが 賞やら取っても ちょっとしか喜ばへんかった。 お姉ちゃんが 装麗賞 取った時のが 喜んじゃった。」

直子「秩父宮賞?」

聡子「うん。」

直子「あれ ごっつい賞やのになあ。」

聡子「う~ん…。」

直子「ほんなもん 装麗賞より よっぽど ごっついで。」

聡子「う~ん… でも やっぱし お母ちゃんは 自分の仕事と関係なかったら あんまし どうでも ええみたいや。」

直子「ええやんか。 お母ちゃんなんか どうでも。」

聡子「うん…。」

直子「自分のやりたい事 しいや。」

聡子「う~ん…。」

アメリカ商会

昭和36年

直子「ええっ! おっちゃん。」

木之元「うん?」

直子「この店 畳むん?」

木之元「うん…。 わしは そもそも 商売ちゅうもんに 向いてへん。 電気屋かて たまたま まぐれで 当たっただけで…。」

直子「店 畳んで 何するんよ?」

木之元「いや ほれがな こないだ 太鼓の大将から『店 譲りたい』ちゅう話されてな。」

直子「えっ ほんま?」

木之元「ほうよ!『あんた以上に この店 大事にしてくれそうな人 他に いてへん』ちゅうて!」

直子「へえ~! ええやん! やり やり!」

木之元「やる やる!」

<人生ちゅうんは 優しいもんで 何が欲しいかも よう言わんような 人間の手にも 急に ポコッと 宝物をくれる事があります>

小原家

居間

糸子「里恵ちゃん。 ウフフ ハハハ!」

聡子「里恵ちゃん かわいらしなあ。」

糸子「抱くか? 叔母ちゃん。」

聡子「ええわ おばあちゃん。」

(笑い声)

糸子「いや 抱いてみいな 叔母ちゃん。」

聡子「ええて おばあちゃん。」

糸子「いやいや おばあちゃん ちゃう。 叔母ちゃん。」

聡子「おばあちゃん。」

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