連続テレビ小説「カーネーション」第142回「奇跡」【第25週】

小原家

オハラ洋装店

糸子「けどなあ 一応 こさえるんは こさえとこかと思ってんや。」

浩二「はあ。 何をですか?」

糸子「その 奈津ちゅう子の服も。」

浩二「はあ。」

糸子「うちと… そろいにしてな~。」

(拍手)

<うちが赤で 奈津が白。 一番 最後にな>

(拍手)

浩二「そろいの 赤と白…。 正月の 漫才師みたいな感じですか?」

(からすの鳴き声)

<また 鼻で笑うやろか? せやけど 長い長い 腐れ縁の果てに…>

(拍手)

<ほんな事が あったかて ええやないか>

病院

ホール

(拍手)

糸子「え~ 皆さん 初めまして。 小原糸子でございます。 ご存じのとおり 10月に 皆さんと一緒に ファッションショーを やらせてもらう事になりました。」

糸子「私も こちらに 膝と ヘルペスちゅう 皮膚の病気で 通わせてもろてる患者の一人です。 88歳。 せやけど やるとなったら 手抜きは しません。 立派なショーにしたいと思てます。 まず 皆さんに お願いしたい事は 今日から とにかく 美しくなってもらいたい ちゅう事です。」

「美しく?」

「なるかねえ 難しい。」

糸子「そら そうです。 このショーは 皆さんが キラキラ輝いて 初めて 見る価値が出るんです。 絶対 自分は 輝くんやと信じて 努力して下さい。 自分が輝く事が 人に与える力を 信じて下さい。 必ず ええもんに しましょ。 よろしくお願いします。」

(拍手)

糸子「後ろ 向いて。 はい… 前 向いて。」

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