連続テレビ小説「カーネーション」第143回「奇跡」【第25週】

小原家

<ほんでも うちには まだ 祭りがあります!>

ベランダ

♬~(お囃子)

「ソーリャ ソーリャ ソーリャ ソーリャ ソーリャ!」

<世の中が どんなけ こむずかしなったかて 祭りだけは なあんも変わらん 昔のまんま。 ゴロッと 熱て>

糸子「ええなあ!」

オハラ洋装店

<けど お客さんの顔ぶれは 随分 変わりました。 近所のおっちゃんらが 減ってしもた代わりに 遠くからのお客さんが 増えて 娘らも 年くうた分 お客さんも このごろは どこぞの偉いさんばっかし らしいんやけど うちには よう覚えられんよって とにかく…>

『おかあちゃん ハハハ!』

<飲んでもろて 食べてもらう。 楽しんでもらう>

糸子「ビール 足りてますか?」

「ああ どうもどうも。 お招き頂きまして ありがとうございます。」

聡子「はい どうぞ!」

「おお 聡子ちゃん!」

聡子「あ 橋田社長! ご無沙汰してます。」

「久しぶりやなあ! いつ見ても 別嬪やなあ!」

聡子「いや~。 またあとで ゆっくり!」

「『あとで』て そんな… 久しぶりに 会うたんやから ついでえな。」

譲「先生!」

栄之助「珍しい奴 連れてきましたで!」

高山「先生!」

糸子「あれ 守やないか~?! ハハハ!」

高山「ご無沙汰してます~!」

糸子「あんた 出世したんやて? 今 どこに いてんの?」

高山「東京本社です。」

糸子「よう来たなあ。」

<譲も 栄之助も 守も すっかり 一丁前の男になりました>

座敷

糸子「今度 病院で ファッションショー やるんや。」

直子「病院のファッションショー?」

糸子「うん。」

子供達「ひいばあちゃ~ん!」

里恵「あ~ こらこら 駄目駄目。」

直子「おばあちゃん ギュッとした あかん。」

里恵「駄目よ そ~っと したげて。」

糸子「堪忍なあ。 おばあちゃん キュッとされたら もう 体 痛い痛いよってな 堪忍 堪忍。」

子供達「え~っ!」

糸子「はい 賢いな ほら。」

里恵「ほら だんじり。」

糸子「だんじり 来るでえ ほら。 見とき。 賢い 賢い。」

直子「落ちなや。」

糸子「ほんでな ちゃんと歩き方の指導もつけて 事前に練習してもらお 思てんや。」

里恵「え 患者さんなのに 大丈夫なの?」

糸子「いや 患者やろうが 何やろうが やるからには きっちりせんとな。」

直子「そら そうや。」

里恵「怖~!」

糸子「ハハハ! あんた モデルの歩き方 教えてくれる人 知らんか?」

直子「ああ そら 何人か いてるわ。 紹介しよか?」

糸子「あ~ 頼むわ な!」

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