光子「やっぱり うち きんつば!」
勘助「きんつばな。 ほんなら え~と… 桜餅が2個と みたらしと…。」
子供達「にいちゃん 串だんご 頂戴!」
勘助「2個 取りなや。 1個やで。 光ちゃん 何やったかいな?」
光子「うち きんつば!」
勘助「ああ きんつばな。 おっ? こら~! おい! ちょっ ちょっ 糸やん 追っかけてえな!」
糸子「嫌や。 面倒くさい。 自分で行け!」
勘助「えっ もう! あっ こら~!」
小原家
小原呉服店
(ウグイスの鳴き声)
<4月になって…>
(ミシンの音)
<静子が 会社に勤めだしました>
静子「ほな 行ってくるわ。」
ハル「頑張りや 何事も…。」
結局 うちは あんだけ 手伝いたがってた妹一人 雇うてやる事も できませんでした>
静子「行ってきます!」
ハル 千代「行っちょいで!」
<店の中は ますます 何屋か 分からんように なっちゃあって うちも お父ちゃんも まだまだ どっぷり 負け試合中です>
玄関前
「静ちゃん 行ってらっしゃい!」
静子「行ってきます!」
小原呉服店
(ミシンの音)