連続テレビ小説「カーネーション」第32回「乙女の真心」【第6週】

糸子「いくで。 はい!」

駒子「うわ! 全然ちゃうわ! 前のんと。 形は よう似てんのに こっちのんが ずっとええわ。 顔も ずっと明る見えるし 腰も細見える。 ほんで 脚も! こんな長 見える!」

糸子「うれしいわ そんな喜んでもうて。」

駒子「そら うれしいわ 糸ちゃん。 おおきに。 ほんま… おおきにな。」

糸子「駒ちゃん。 そんな 泣かんかて。」

駒子「うん… けどな ほんまに うれしいねん。 糸ちゃんには 分からへんやろかも しれんけどな。 うちは 芸子やろ。 器量のよしあしで 全部 値打ち 決められてしまうよってな。」

駒子「どんだけ芸 磨こうが 本 読んで勉強しようが 別嬪やなかったら ばかにされても 文句 言われへん。 そうゆう仕事やさかい。 そやから…。 こんな別嬪に見える洋服 作ってくれたんが…。 ほんまに うれしいねん!」

糸子「エヘヘ! うん!」

駒子「うち これ来て しょっちゅう街 歩くわ。」

糸子「うん。」

駒子「お客さんに会うたら 何て 言われるやろ。」

糸子「そら『お! あいつ 洋服 よう似合うて 見違えたわ。 あんな別嬪やったんけ!』って。」

駒子「言われるわ 絶対 言われるわ!」

(笑い声)

糸子「あかん! もう楽しみで 我慢できんなってきた! な! こんまま 外 歩こよ!」

駒子「え?」

糸子「絶対 みんな駒ちゃんの事 見るで。 ごっつ気持ちええで な!」

駒子「けど 今日うち そんなつもり ちゃうかったし。」

糸子「ええやん ええやん! うちに見せてよ みんなが 駒ちゃんに見とれるとこ。」

駒子「ええ~?!」

糸子「な!」

岸和田商店街

<嫌がる駒ちゃんを 言いくるめて 外に出たら やっぱし 街の人らが みんな 見とれてました>

「きれいやな~。」

「美人じゃ。」

<駒ちゃんの背筋も どんどん伸びていって ますます別嬪に見えてきました。 おっちゃん おばちゃん この別嬪が着てる洋服は うちが作ったんやで>

安岡家

居間

糸子「いくで ほっ!」

玉枝「まあ~! しゃれてる事!」

八重子「これやったら 心斎橋 歩いたかて 注目の的ちゃうか? なあ?」

「お宅が作ったん? 洋裁屋さんなん?」

糸子「これこれこれ どうぞ! よろしゅうお願いします。」

玉枝「お願いします。」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク