るい「いや けど…。」
錠一郎「ここは ひなたに任せよう。 僕らは 予定通り『サニーサイド』を演奏するんや。 お母さんに届くように。」
ひなた「あっ もしもし? 条映映画村業務部の大月と申します。『みんなあつまれ磯村 吟です』の番組担当の方につないでいただけますか?」
玄関前
ひなた「もしもし? 榊原さん すいません。 アニー・ヒラカワさんのスケジュール すぐに調べてもらえますか? いや 放送局は もう出たらしいんです。 そっから先 どこへ向かったはんのか。 はい 一回切ります。 分かったら折り返してください。」
桃太郎「お姉ちゃん。 とにかく岡山駅まで行き。」
ひなた「うん。」
タクシー
桃太郎「岡山駅までお願いします。」
ひなた「お願いします。」
榊原『大月さん? アニー・ヒラカワさんやけどな もう 今日のフライトで アメリカへ帰らはるみたいやわ。』
ひなた「えっ 何時のフライトですか?」
榊原『13時40分 関空発や。』
ひなた「13時40分…。 あ…。 榊原さん。 ジョージさんの携帯番号 分かりますか?」
榊原『ああ… 調べてみるけど。 どないしたん? 何があったん?』
ひなた「後で説明します。」
榊原『分かった。 いっぺん切るわ。』
ひなた「はい すいません。 運転手さん。 こっから関空行こう思たら どないすんのが一番早いですか?」
「そりゃあ 新幹線で新大阪まで行って そっからタクシーに乗るか…。」
ひなた「どれくらい時間かかります?」
「さあ なあ 2~3時間はかかるんじゃねえかなあ。」
ひなた「はあ… ギリギリやなあ。」