ひなた『暗闇でしか 見えぬものがある。 暗闇でしか 聴こえぬ歌がある』。
ひなた『ひな之丞 見参』。
『斬れ~! 斬れ~!』。
ひなた『はっ! やっ! たあ!』。
『やあ~!』。
ひなた『やあ!』
先生「大月!」
(笑い声)
先生「はいはい 静かに! 席につけ!」
(騒ぎ声)
先生「おい! 静かに!」
大月家
居間
(テレビの音)
ひなた「はっ! たあ! てや! えい! ほっ! はっ! かっ! はっ! ほっ! ダン! はっ! うっ! たあ! は~っ!」
テレビ『うあ~!』。
『いらっしゃいませ。 黍様…』。
『だんごをもらおう』。
『いつ? いつ この町にお? おとっつぁん! 黍様よ! 黍様がお戻りになったわよ!』。
『かしましい娘だ』。
ひなた「なあなあ お父ちゃん。 こんなん撮影しいてるとことか 見られるんやて!」
錠一郎「ホンマ 夢のような話やなあ。」
ひなた「なあ 連れてって! ええやろ?」
錠一郎「うんうん よっしゃ よっしゃ よっしゃ。 じゃあ オープンしたら すぐ行こ。」
ひなた「やった~!」
『黍様。 お待たせしました』。
『うん』。
ひなた「あ~ん。」
るい「いや~ お行儀の悪い。」
玄関前
ひなた「お父ちゃん! 早う! 早う!」
るい「ひなた。 ハンカチ持ったん?」
ひなた「持った! ちり紙もある。」
錠一郎「えらい張り切ってんな ひなた。」
るい「ジョーさん これ。」
錠一郎「あっ ありがとう。」
ひなた「早う!」
錠一郎「よしよし… 行こ 行こ 行こ 行こ。」
るい「行ってらっしゃ~い。」
ひなた「行ってきま~す! 楽しみやなあ。」
錠一郎「誰か有名な人いるかなあ?」