あらすじ
久保田ミワ(松本穂香)は五十嵐凛(伊藤万理華)に呼び出されてバーらすべがすに行く。凛も八海崇(堤真一)の引退宣言にショックを受けていた。そこへシラー監督(ブレーク・クロフォード)がやって来て八海は自分の次回作に出るから引退するはずがないと言う。元カレ(?)の紀土(水間ロン)までもが八海の引退にはがっかりしていると言う。誰も八海の真意を聞くことができないまま、ある朝八海は屋敷から姿を消してしまい…。
第26回ネタバレ
八海邸
キッチン
藤浦「あなたが来て 八海は変わった。」
ミワ「変わった?」
藤浦「うん。 前は もっと寡黙で 一人で抱え込んで 孤独に生きてるような人だったから。 だけど 最近はね 仕事について 随分 話してくれるようになったのよ。」
ミワ「それが 私と関係あるんですか?」
藤浦「あなたは 八海作品を全て知り尽くしてる。 そんなあなたを驚かせるためには 次に どんな映画を作ればいいか 真剣に考えるようになったんじゃない?」
ミワ「なるほど。」
藤浦「責任取ってよね。」
ミワ「えっ…。」
藤浦「八海がやめたら ミワさんのせいだから。」
ミワ「ええっ わ… 私の!?」
藤浦「冗談よ。 ふふふ…。 でも本来 それは私の役割だったんだけどな。」
ミワ「え?」
藤浦「私が この仕事を始めたきっかけは 今で言うところの 八海推しだったから。 八海のよさを一番知ってるのも私 売り込み方を分かってるのも私。 ほかの誰にも何も文句は言わせなかった。 まあ 神推しってやつ。」
ミワ「神推し…。」
藤浦「私も最初は ただ あの人の近くにいたいっていう 欲望から始まったことだから。」
ミワ「先輩って呼んでいいですか。」
藤浦「やめて。」
ミワ「すいません。」
藤浦「やめるとか 何考えてんだか。」
ミワ「でも あのコメントが放送されたってことは…。」
藤浦「本人が決めたんだから 認めざるをえないでしょ。」
(着信)
藤浦「もしもし。 えっ? ミワさん?」
ミワ「ん?」
藤浦「凛さん。 五十嵐 凛さん。」
ミワ「はい あっ すいません。 はい もしもし ミワです。」
凛『ミワさん らすべがすに来て。』
ミワ「えっ? 今から?」
凛『Now!』
ミワ「えっ…。 はい 分かりました。 今すぐ向かいます。 はい 失礼します。」
BAR らすべがす
凛「あっ ミワさ~ん!」
ミワ「凛さん… お待たせしました。 こんばんは。」
ゆき「テレビ見たよ。 がっつり映ってたね。」
ミワ「お恥ずかしいです。 あっ ウーロン茶を。」
ゆき「はい。」
凛「私も ふだん 全然テレビ見ないんだけど たまたまつけたら 『あっ 八海さんだ!』って。 フェイク・ドキュメンタリーだよね?」
ミワ「いや 本当のドキュメンタリーです。」
凛「えっ そうなの!? じゃあ 八海さんが引退するってホント?」
ミワ「はい… 私も詳しい事情は よく知らないんですけど。」
凛「マジか!」
ゆき「だから言ったでしょ 本当だって。」
凛「ウソだよ。 だって こないだの撮影だって ほら 何の撮影だっけ…。 ほら ミワさん 現場に来てたやつ。」
ミワ「『三分間のユートピア』。」
凛「そう。 ほら あの現場でも八海さん 次は 久しぶりに派手なアクション やりたいって言ってたんだよ。 そんな人が 急にやめるわけないじゃん。」
ミワ「確かに…。 気が変わったとかですかね?」
凛「いやいや… 八海さんに限って 絶対そんなことないよ。 あっ 分かった! マネージャーさん? 藤浦さんのせい。」
ミワ「あっ いや 違います 違います!」
凛「えっ 何 何…。」
ミワ「藤浦さんも 今回のことは 全然知らなかったって言ってましたし。」
凛「マジか~。 もう ショックすぎるよ…。 どういうことか 誰か教えて~!」