ミワ宅
(呼び出し音)
ミワ「もしもし さくらさん?」
さくら『久保田さん どうした?』
ミワ「夜遅くに ごめんなさい。 あの… 今から うちに来れたりしますか?」
さくら『えっ 今から?』
ミワ「あっ 無理だったら全然…。 明日でもいいんですけど。」
さくら『急用なんでしょ。 行くよ。』
ミワ「ありがとうございます。 じゃあ 後で。 はい。」
<この写真は 何かの撮影の時に撮られたものか…。 書庫に落ちていたということは 神からのメッセージなのかもしれない>
(チャイム)
ミワ「えっ? 紀土くん?」
ミワ「は… 早っ!」
さくら「こんばんは。」
ミワ「えっ さくらさん どこに住んでるんですか?」
さくら「たまたまね たまたま。 たまたま近くにいたから。」
ミワ「たまたま…。」
さくら「これは どこにあったの?」
ミワ「書庫です。 多分 何かの台本に 紛れてたんだと思います。」
さくら「90年っていったら 33年前か。」
ミワ「『フライング・フィッシュ』が 公開された年です。」
さくら「ああ… あの世紀の駄作といわれている。」
ミワ「私は好きですけどね。 でも 全然ヒットしなくて それがきっかけで 八海サマ 渡米したんですよね。」
さくら「う~ん じゃあ この写真は 八海サマが いろいろ悩んでた時に 撮られたものってことか…。」
ミワ「恐らく…。」
さくら「ここに行きたいの?」
ミワ「もしかしたら 何かヒントがあるかなって。」
さくら「でもさ ここ どこ?」
ミワ「いや 分からないです。」
さくら「あっ 検索すればいいじゃん。」
ミワ「えっ?」
さくら「今はほら こういう景色も 画像で検索すればパッと出てくるでしょ。 ほら。」
ミワ「えっ すごい!」
さくら「白鷹山展望台だって。」
ミワ「白鷹って…。」
2人「八海サマのふるさと!」
ミワ「えっ すごい。」