連続テレビ小説「なつぞら」第112話「なつよ、開拓者の郷へ」【第19週】

居間

テレビ・信哉『十勝の農協組合長と酪農民は 今日の午前11時30分ごろに 十勝支庁を訪れ 工場建設の届けを提出しました。 十勝の農協が 共同で乳業会社を設立し 大手の乳業メーカーに頼らなくても…』。

なつ「あっ 映った。」

明美「いいな 私も行きたかった。」

砂良「ほら じいちゃんだよ。」

地平「うん…。」

テレビ・信哉『農林省や北海道庁は それに対して妨害しようとしていると 十勝の農協 酪農民たちは訴えています』。

テレビ『こんばんは』。

照男「あれっ これだけ?」

なつ「(笑い声)」

テレビ『北海道の大雪山系の旭岳では 初冠雪が観測されました。 各地で朝は冷え込み 十勝晴れとなった帯広では…』。

なつ「あっ この人! この人が 信さんの結婚相手だわ!」

一同「ええ!」

富士子「この人 よく見てたけど ちっとも気付かんかったわ。 おんなじ名字だなとは思ってたんだけど。」

砂良「言われなければ 気付かないしょ。」

テレビ『朝晩と日中との気温差が 大きくなるでしょう。 最低気温は 10度以下…』。

泰樹「めんこい子だな。」

富士子「そりゃ テレビに出てる子だも。」

泰樹「めんこくない子も出てる。」

照男「じいちゃんも そういう目で テレビ見てんのかい?」

砂良「あんたもかい?」

明美「いいな 私も こういう仕事してみたい。」

なつ「えっ 明美ちゃんは そっちを目指してるの?」

明美「う~ん… 別に テレビに出たいわけじゃないけどさ。 信さんみたいな仕事は いいなって思ってんだ。 女でも できるならね。」

坂場「できますよ きっと。 どんな仕事にも 男女の差はなくなっていくでしょう。」

なつ「そだよ。 明美ちゃんは 夕見や私の妹なんだから。」

明美「そだね。」

富士子「あんまり けしかけないでや。 心配事が増えるだけだわ。」

(戸が開く音)

剛男「ただいま。」

夕見子「ただいま。」

一同「お帰りなさい。」

富士子「ごはんは?」

剛男「ごめん。 ごはんは済ませてきた。」

富士子「大変だったね。」

砂良「たった今 テレビで流れてたのさ。 お義父さん 大きく映ってて かっこよかったわ。 ね。」

地平「うん かっこよかった!」

剛男「本当かい? そうか?」

地平「うん。」

泰樹「そったらことより 組合長は?」

なつ「田辺さんは どうされたの?」

剛男「うん…。」

夕見子「帯広で入院した。」

なつ「えっ?」

富士子「入院?」

夕見子「あ… 休むためさ。 静養のために入院させたの。 組合長は嫌がったけどね そうでもしなきゃ あの人は休まないんだから。」

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