なつ「夕見は 雪次郎君と結婚したんです。」
亜矢美「何! え~! でもね ちょっとね お似合いかなと思ってた。」
夕見子「え~。」
亜矢美「そうなったか!」
夕見子「なっちゃいましたけど…。」
亜矢美「おめでとう! よかったじゃない! あらららら どうも。」
雪之助「亜矢美さん…!」
妙子「ご無沙汰してます 亜矢美さん!」
亜矢美「ええ…。」
雪次郎「亜矢美さん これ 息子の雪見です。」
亜矢美「ゆきみっていうの?」
亜矢美「かっこいい名前。」
雪見「こんにちは。」
亜矢美「こんにちは。 うわ ハンサムだ。 将来は役者?」
一同「やめて下さい!」
雪次郎「ごめんなさい ごめんなさい…。」
亜矢美「貫禄ついて 立派になったね。」
雪次郎「いや もう東京で 人の心を学び 十勝のお菓子作りに生かしました。」
亜矢美「よっ 雪次郎!」
雪次郎「ありがとうございます。」
なつ「それで 亜矢美さんは 何で帯広に?」
亜矢美「いや そりゃ 雪次郎君に もう会いたくて 会いたくて…。」
雪次郎「本当ですか!」
亜矢美「うそに決まってんじゃん バカ。」
雪之助「座って 座って うちのお菓子でもね…。」
亜矢美「今晩 一杯やりやしょうよ。」
妙子「やめて下さいよ…。」
亜矢美「生まれて初めて来たのに こんな懐かしい顔 顔 顔 顔 顔…。 もう みんなに会えて もう… 夢みたい!」
風車プロダクション
咲太郎「それで 何をしてるんだ? 今。」
雪月
亜矢美「人呼んで フーテンの亜矢美と発しやす。」
神地「お~ かっこいい! ハハ…。」
亜矢美「九州 鹿児島から 7年かけて北上し やっとこさで 帯広に たどりつきやした!」
雪次郎「えっ… それじゃ 亜矢美さん 亜矢美さん これから 帯広で働くんですか?」
雪之助「それじゃあさ いっそのこと うちで働きませんか?」
雪次郎「あっ それ いいわ!」
夕見子「働かなくても ここにいて下さい。 好きなだけいて下さい。」
亜矢美「いや とにかくさ あと一稼ぎしたら 目標額に達するから そしたら 新宿戻って 一旗揚げようかなと思ってんの。」
なつ「新宿に?」
亜矢美「うん。 咲太郎や光子さんの世話になんなくてもさ ビシッと 返り咲いてみせますよ。 それが フーテンの意地ってもんでございやす。 だからね 咲太郎には それまで おとなしく待ってな。」
風車プロダクション
咲太郎「本当に戻るのか? 新宿に…。」
なつ「そう言ってたから。 誰の力も借りずに 戻ってくるって。」
光子「亜矢美さんらしいわね。」
レミ子「よかったじゃない 咲ちゃん。 待っててあげなよ。」
咲太郎「ああ…。 よかった…。 本当によかった…。 しかし バカだな… 何が フーテンの亜矢美だよ ハハハ…。」
雪月
とよ「本当に ここで雇うつもりかい。」
夕見子「これで もっと はやりますよ きっと。」
雪次郎「うん。」
亜矢美「結構なお菓子いかがです? 結構 毛だらけ…。」
<亜矢美さんのおかげか 分かりませんが 雪月は 十勝を代表するお菓子メーカーに 成長していくのでした。>