菊介「そったらことねえべ。」
富士子「そいじゃ 夕見子。」
夕見子「うん。 頑張ってくるわ。」
泰樹「頑張ってこい。」
夕見子「うん。」
玄関前
剛男「夕見子! 頑張れ~!」
なつ♬『エフ エフ ジェイ エフ エフ ジェイ 我らの誇り』
照男「それは違うべや。」
なつ「北大だって もともとは農業高校でしょ?」
新牛舎
<東京に行くまで なつは 酪農に精を出しました。 酪農は なつにとって もう人生そのものです。 農業高校で学んだことや 十勝で培われたこと全てが 今のなつを作っています。 そして こらからも それは なつを支えてゆくでしょう。 幼い頃からの生活は やがて 掛けがえのない ふるさとになるのです。>
十勝農業高校
<十勝の卒業式は 春といっても 雪の中で迎えます。>
演劇部
♬『若い息吹を吹き入れる エフ エフ ジェイ エフ エフ ジェイ 我らの希望』
倉田「何で この歌が 演劇部の歌になってんだ?」
雪次郎「倉田先生 本当に お世話んなりました!」
一同「ありがとうございました!」
倉田「いいか。 お前らの魂の舞台の幕は これから上がるんだ。 北海道でも 東京でも 魂は一つ。 それを 目いっぱい育てろ!」
なつ「はい。」
倉田「よし。 じゃあ お前ら あとは 思い残すことはないな?」
一同「はい!」
門倉「良子~!」
良子「何!?」
倉田「門倉 どした?」
門倉「卒業したら 言うべと思ってたんだ。」
なつ「えっ?」
門倉「居村良子~! 俺の… 嫁になってくれ~!」
良子「ごめんなさい それは できない。」
門倉「何で… 何でだ!?」
良子「何でって 何でよ? 私は 断っちゃダメなのかい!」
門倉「俺は諦めねえぞ!」
雪次郎「番長… 選ぶ範囲が狭すぎるぞ。」
なつ「ダメ! よっちゃんは 私のもん!」
良子「なっちゃ~ん…!」
門倉「先生~…!」
<そして なつには もう一つの卒業が待っていました。>