あらすじ
雪次郎(山田裕貴)を菓子職人の道に戻すため、北海道から上京した雪之助(安田顕)、妙子(仙道敦子)、とよ(高畑淳子)。雪之助たちの説得に対し、雪次郎は、自分の夢を追わせてほしいと必死に懇願する。しかし、雪次郎の抵抗もむなしく川村屋に連れ戻されてしまう。なつ(広瀬すず)は、雪之助と雪次郎、それぞれの気持ちがわかるだけに、どうしていいのかわからないのだった。
75話ネタバレ
雪次郎宅
妙子「雪次郎!」
とよ「元気かい?」
なつ「雪次郎君 黙って いなくなるなんて それはないっしょ。」
雪次郎「黙って出て すみませんでした…。」
雪之助「すぐ行くべ。」
雪次郎「どこに行くんだ?」
雪之助「川村屋に決まってる。 このまま 挨拶もなしじゃ いかんべ。 それは 人の道に外れてる。 だべ?」
妙子「そだね。」
雪次郎「それは 落ち着いたら 必ず謝りに行こうと…。」
とよ「すぐ行くのが筋だ。」
雪之助「一緒に行くべ。」
雪次郎「父さん! 父さん… その前に 俺 東京で やりたいことに気付いたんだ。 やっと 自分の気持ちに 正直になった。」
雪之助「それは 道を踏み外しただけだ。 戻るなら まだ間に合うべ…。」
雪次郎「いや ちょっと待って ちょっとまって…!」
妙子「雪次郎…。」
とよ「お前 役者になって 食べていけると思ってんのかい?」
雪次郎「ばあちゃん 俺は 食べていきたいんじゃない。 演劇をやりたいだけだ。」
とよ「したけど 腹はすくべさ。」
雪次郎「したけど 食べていくことよりも 何かをやりたいと思うことを 我慢する方が 時として ずっと苦しいことだってある。」
雪之助「お前 我慢足りないだけだ! まだ学生みたいな… 考え違いしてるだけだべ!」
雪次郎「違う! 家のことじゃなく… 自分のことだけを 考えようと思っただけだ。 俺は うちの店が好きだ。 川村屋も好きだ。 だけど ほかにも やりたいことがあった…。 あったんだ!」
なつ「雪次郎君…。」
咲太郎「頑張れ。」
なつ「お兄ちゃんは黙って。」