玄関前
暢子「ニーニー。」
賢秀「おう。」
暢子「リリィさんを 捜しに行くわけ?」
賢秀「いや 第一 どこの店かも分からないのに。」
暢子「ニーニー リリィさんのこと… 清恵さんのことが 好きなんでしょ?」
賢秀「えっ? いや…。」
暢子「きっと リリィさんも ニーニーと同じ気持ちと思う。」
賢秀「何で お前が分かるか。」
暢子「リリィさん 言っていたよ。 一番 大事な人に ひどいことをして 落ち込んでいるって。 ニーニーのことじゃない?」
賢秀「まさかやー。 本当か?」
暢子「ケンカしたわけ?」
賢秀「だからよ。 昔 結婚してたことを 俺に隠してたわけ。 それで 俺も ついカッとなって…。」
暢子「ニーニー 後悔しているわけね。 後悔しているよ リリィさんも。」
賢秀「だからよ。」
暢子「リリィさん 必ず待っている。 ニーニーが 迎えに来てくれるの。」
賢秀「であるかな。 でも どこの店で働いてるかも…。」
暢子「捜して。 うちも捜すから。 ニーニーが 幸せになれる相手は リリィさんしかいない!」
賢秀「何で 一回しか会ってないくせに。」
暢子「分かるわけ。 やんばるの野生児の勘さ。」
賢秀「何か 変に説得力あるな。」
暢子「ニーニー ここが 勝負どころヤサ!」
賢秀「だからよ!」
暢子「うん!」
賢秀「冷えてきたヤッサー。 もう 中に入れ。 おなかの子に悪いよ。」
暢子「であるね。」
賢秀「今日は ありがとうヤー。 また 来年。」
暢子「ん? 来年?」
賢秀「俺の誕生会よ! 期待してるからな。 あばよ!」
道中
賢秀「よ~く見て!」
男性「いや ちょっと知らないなあ…。」
賢秀「いた! あ おい!(人違い)」
賢秀「どこにいる…。」