海
智「どこまで行くのか? こんな所で 何の話があるわけ?」
和彦「大丈夫か? 足。」
智「あ~ 大したことないよ。」
和彦「なら 問題ないな。」
智「問題?」
和彦「今夜 必ず来いよ。 食事会。」
智「その話か…。」
和彦「角力(すもう)を取ろう。 沖縄角力。」
智「何で 角力?」
和彦「僕が勝ったら 今夜来て 歌子に 正直な気持ちを伝えろ。」
智「何で お前にそんなこと…。」
和彦「いいから 来い!」
智「俺が勝ったら お前の言いなりにはならない。」
和彦「一本勝負。」
智「来い!」
和彦「先手必勝!」
和彦「好きなんだろ? 大好きなんだろ?」
智「いろいろあるわけさ!」
和彦「何が怖い?」
智「怖い?」
和彦「隙あり!」
智「あっ! あっ… アガ~ッ!」
和彦「うわ~っ! はぁ…。 大丈夫か?」
智「お前 賢秀と話 したな。」
和彦「やっぱり ばれたか。」
(智の笑い声)
回想
和彦「どうしたらいいと思う。」
賢秀「角力ヤサニ。 角力しかないだろ。」
和彦「何で 角力? 僕は 真面目に…。」
賢秀「ぐちゃぐちゃ 頭で考えるより 体でぶつかってこい! 何が何でも 智に勝って 歌子に告白させれ!」
和彦「そんなこと言われても…。」
賢秀「いいか これは 俺しか知らんこと。 あいつの弱点は 外掛けだから いきなり引き寄せて 外掛けして 体を預けて 一緒に倒れ込め! チバリヨー!」
回想終了
智「やっぱり 賢秀の入れ知恵か。」
和彦「僕の勝ちだろ?」
智「俺の勝に決まってるアラニ。」
和彦「えっ 今のは 絶対に 智が先だって!」
智「分かったよ。 引き分けってことでいいよ。」
和彦「今夜 來るよな? 必ず来いよ。 まくとぅそーけー なんくるないさ。 ちむどんどんするなら まくとぅそーけー なんくるないさ! ちむどんどんするかしないか それだけ!」