連続テレビ小説「ちむどんどん」12話「悩めるサーターアンダギー」

眞境名商事

眞境名商事は 暢子たちの村から バスで40分ほど行った やんばる地域では 一番大きな 名護の町にあります。

専務「社長 こちら 例の男の妹です。 何 見てるの?」

暢子「あっ 面接の時は会議室だったから 実際の職場って こんな感じかって ちむどんどんしてました!」

専務「何を のんきなことを。」

暢子「あっ アイッ…。 この度は 本当にすいませんでした。」

社長「うちのも バカ息子だから。」

専務「お兄さん 反省してる?」

暢子「はい。」

専務「じゃあ 何で来ないの? お兄さん本人が 正式に謝罪に来るように。 分かったね?」

暢子「はい…。」

専務「秀樹君! こちら 例の男の妹さん。」

秀樹「ああ…。」

専務「えっと 名前は? あれっ?」

暢子「比嘉暢子です。 よろしくお願いします。 あの うちは どんな仕事を任されるんでしょう? 出張もあると聞いたんですけど 那覇とか 東京に行くこともあるんですかね? 自慢じゃないけど 体力だけには自信があるので どこへ行けと言われても大丈夫です。」

秀樹「ハハハハハ…。」

専務「何 言ってるの?」

暢子「はい?」

専務「君の仕事は この事務所の雑用と お茶くみ。」

暢子「えっ それだけ? 担当は?」

専務「担当は 給湯室。」

暢子「きゅうとうしつ?」

専務「給湯室の清潔を保ち おいしいお茶をいれ 笑顔でお出しする。 だから より 女性らしい人が望ましい。 はい。」

暢子「でも 面接では いろんな仕事を 覚えてもらうことになるって。」

専務「電話に出る 掃除をする 郵便物の整理。 時には 上司の話し相手になったり 肩もんだり。 うん 不満なの?」

暢子「いえ…。」

専務「本土復帰も決まって 我が社は どんどん忙しくなる。 だから みんな うちで働きたがる。 つまり 君の代わりはいくらでもいる。」

社長「もちろん 女性でもベテランになれば 商談に同席することもあるかもしれない。 もうすぐ 本土から ウーマンリブも押し寄せてくるからな。」

(笑い声)

専務「社長 そろそろ。 じゃあ ノリコさん 頼むよ。」

暢子「暢子です。」

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