サンセットバーガー
一同「乾杯~!」
マスター「はい お待たせ。 はい どうぞ。 博夫 今日は何?」
石川「大学時代の勉強会の仲間。」
マスター「勉強会?」
里美「はい。『明るい沖縄の未来を考える会』です。 ねえ。」
石川「うん。」
マスター「へえ~ じゃあ みんな 同じ那覇の大学の?」
里美「はい。 あっ 違う。 この子だけ短大。 ねっ。」
良子「はい…。」
石川「この店 最近出来たばかりだから また 一緒に来よう。」
良子「はい。」
マスター「お客様は 神様です。 ハハッ…。」
正次「しかし まさか 博夫と里美が 同じ学校に赴任って アッと驚く為五郎だな。」
里美「だからよ。 運命の赤い糸かもね。」
正次「那覇育ちの博夫には 名護は田舎に感じるだろ?」
石川「初めは いろいろ驚いたけど 今は 毎日 刺激的で楽しいよ。」
里美「ねえ どんな曲が入ってるか 見に行こう。」
正次「ああ!」
石川「手紙 ありがとう。 熱心に読んでくらたみたいで うれしいさ。」
良子「あの本 読んでみたかったから。 子供たちに接するとこも やっぱり 愛情という現象を ああいうふうに捉えるのな 大事だなって…。 感想を伝えたくて つい 手紙書いてしまいました。」
石川「あっ うん。 別の本も貸してあげようか?」
良子「本当ですか? うれしい。」
石川「プラトンと言う本当の教育とは哲学的問答法で これは 問う側が 自らの無知を自覚するとことによって…。」
里美「哲学的問答法? 博夫 好きだよね。」
石川「あっ うん。」
里美「アイ 良子なんね ちょっと目立つ ここ。 ほら これよ。」
良子「どうせ 子供たちに汚されるから 汚れてもいいものを。」
石川「食べよう。 あったかいうちに。」
良子「うん。」
正次「あっ あれ見た?」
石川「フォークダンス?」
里美「楽しそう! みんなで来よう!」
良子「学園祭のキャンプファイヤーで 踊りましたよね。」
石川「踊った 踊った。」
里美「良子も来てた? うちの学園祭。」
良子「はい。」
里美「もう社会人だし 思いっきり おしゃれして来よう! ねえ 良子。」
良子「うん…。」
里美「社会人は いいよねえ 自分で稼いだお金で 好きなもの買えるから。」
山原共同売店
早苗「担当は給湯室。 現実は 厳しいんだね。 だけど やんばるで ほかに条件のいい就職口は…。」
暢子「ないよね…。」
早苗「ねえ…。」
安室「帰ろうね。 はい。」
子供「バイバ~イ。」
暢子「バイバ~イ。 またね。
早苗「さよなら。」
安室「またアチャヤー。」
暢子「子供の頃は 気楽だったねぇ。」
早苗「仕事は 遊ぶことと 食べることだけだったからねぇ。」
暢子「早く社会人になって 働きたいと思ってたけど 今は ずっと 高校生のままでいいと思えてきた。 うちの青春 もう終わってしまうのかね。 第2章が始まると思って ちむどんどんしてたのに。」
(犬の鳴き声)