連続テレビ小説「ちむどんどん」16話「青春ナポリタン」

山原高等学校
音楽室

歌子「♬『命かけてと ちかった日から すてきな思い出 残してきたのに あのとき 同じ花を見て 美しいといった 2人の心と…』」

下地「続けて。」

歌子「…。」

下地「歌いなさい。」

逃げる歌子

下地「待て! 逃げるな! 歌子。」

歌子「アイッ マングース!

下地「マングース!?」

校庭

早苗「数学の勉強してたら おなかがすいて 何か食べたくなるわけよ。」

正男「暢子! うちの2年が だらけてるから 活 入れてくれんか。 また走って 打ち負かしてくれ。」

暢子「今は そういう気分じゃない。」

正男「頼む。 これ やるから。」

早苗「正男 暢子は 餌で釣られる魚とか動物じゃ…。」

暢子「もらっとく。 でも 今日は走らない。」

早苗「相変わらず 食い意地だけは張ってるさ。」

正男「何でか?」

早苗「就職活動が うまくいかなくて いらいらーしてるって。」

暢子「やりたいことが見つからないわけ。」

正男「なら 体 浮かせ。」

暢子「体?」

正男「ブツブツ言ってないで 体動かす。 まず 働いてみないと 何も分からんよ。 家族の迷惑も考えれ。」

正男「ダラダラするな! トラック3周 行くよ!」

部員たち「はい!」

早苗「正男 卒業したら ブラジルに行くらしいよ。」

暢子「ブラジル?」

早苗「親戚のコーヒー農園で働くみたい。」

暢子「いいなあ。 うちも どこか遠くに行ってみたいさ。」

正男「もっと 声出せ!」

部員たち「はい!」

暢子「でも… 正男の言うとおりかも。 もやもやーする前に まず働いて お母ちゃん 楽させてあげないと。 うちは もともと 考えたり 悩んだりするのは向いてない。」

早苗「スッキリした?」

暢子「料理部の助っ人もやる! 約束したし 筋 通さんと。」

早苗「よかった。 ありがとう! それと…。」

暢子「うん?」

早苗「気付いてた?」

暢子「?」

早苗「(小声で)正男 暢子のこと 好きなわけよ。」

暢子「まさかやー! ありえん。 絶対ない。」

早苗「ふ~ん…。」

暢子「食べる?」

早苗「うん。 ありがとう。 やった。」

暢子「1個だけね。」

早苗「え~?」

暢子「1個だけ。」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク