連続テレビ小説「ちむどんどん」17話「青春ナポリタン」

比嘉家

暢子「お母ちゃん 遅くなるって。 ネーネーは そろそろだと思うけど 出来たら 先に食べよう。」

歌子「うん。」

暢子「何にしようかね~。」

歌子「何か いいことあった?」

暢子「何で?」

歌子「元気になったみたい。 何があった?」

暢子「ん~…。」

歌子「恋愛関係 とか?」

暢子「まさかやー!」

歌子「じゃあ 何?」

暢子「就職のこと。 割り切れたというか。 とにかく 体動かして 今 やるべきことをやろう。 考えるのは 後にしようって。」

歌子「やるべきことって?」

暢子「産業まつりのヤング大会で 料理部の助っ人するわけ。 歌子も 食べに来て!」

歌子「うん! あっ 智ニーニーも誘う?」

暢子「あ~ そうだな。 誘ってやるか。」

歌子「うん。」

暢子「よし 今日は ヒラヤーチー!」

歌子「おっ! あっ そういえば 智ニーニーが 暢ネーネーに 名護の店に来てほしいって。」

暢子「何で?」

歌子「暢ネーネーの ひと言のおかげで 新しいメニューを提案できたって。」

暢子「うちのおかげ? 何か 言ったかなあ。」

下地「ごめんください! 比嘉歌子さんのお宅でしょうか。」

歌子「あの声 まさか…。」

暢子「アイ 音楽の下地響子…。」

歌子「シーッ。」

下地「比嘉歌子さん いらっしゃいますか?」

歌子「いないって言って。」

暢子「何で?」

歌子「いいから お願い。」

下地「比嘉歌子さ~ん。 比嘉歌子さん。 比嘉歌子! 入るわよ。」

暢子「あっ… 先生! どうしたんですか?」

下地「あなた 3年の?」

暢子「比嘉暢子です。 歌子の姉です。」

下地「歌子は?」

暢子「歌子は…。」

下地「失礼。」

暢子「アイッ!? ちょっと待ってください。」

下地「比嘉歌子? どこ? いるんでしょ? どこ…。 どこ? いるんでしょ? 比嘉歌子。」

暢子「(小声で)どういうこと?」

歌子「多分 うちに歌わせようとしてる。」

暢子「はっ?」

下地「そっちか! 今 誰かと話してた?」

暢子「いいえ…。」

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