連続テレビ小説「ちむどんどん」28話「はじまりのゴーヤーチャンプルー」

レストラン・フォンターナ
厨房

暢子「おっ…。」

房子「これは?」

暢子「ナポリタンです!」

二ツ橋「ナポリタン?」

暢子「うちの得意な たった一つだけ作れる イタリア料理です!」

房子「とにかく 食べてみよう。」

暢子「おいしいですよね?」

二ツ橋「悪くないけど…。」

房子「不合格。」

暢子「まさかやー! 何で? どこが駄目なんですか?」

房子「二ツ橋さん。」

二ツ橋「まず ナポリタンは イタリア料理ではない。 日本人が独自に作った洋食。 ナポリには このような料理はありません。」

暢子「しんけん?」

二ツ橋「その勘違いは置いといても これは パスタとして不合格。 パスタは 基本的に 歯応えが心地いいもので このように 長くゆで やわらかくし過ぎない。」

二ツ橋「しかも あなたは 麺のゆで汁に 塩を入れなかった。 だから 下味がついてない。 炒める時も 具と麺の味付けにムラがる。」

房子「ご縁がなかったようね。 紹介者に よろしく。」

二ツ橋「もう一度 チャンスを与えるべきでは。 このテストは イタリア料理限定でなく ここにある材料で出来れば 何を作っても構わないテストのはず。」

暢子「アイヤー。 そうだったんですか?」

二ツ橋「彼女は ついうっかり イタリア料理を作らなければならないと 思い込んだ。 ナポリタンは イタリア料理ではないけど 作るのは 何度目?」

暢子「2回目です。」

二ツ橋「もう一度 ふだん作り慣れているもので テストしましょう。 そうしないと 本当の実力を 見極… め… ることが…。 すいません! 全て オーナーがお決めになること。 差し出がましく 余計なことを。 お許しください!」

房子「時間がないから 午後の賄いの時間で。」

二ツ橋「かしこまりました。」

暢子「ありがとうございます!」

暢子「ありがとうございます!」

二ツ橋「今度は得意なもの 何度も 作ったことがあるものを作りなさい。 お惣菜でも 何でもいいんです。」

暢子「はい!」

二ツ橋「さあ 仕事に戻りましょう。」

スタッフたち「はい。」

矢作「おい サラダ 水に戻してるよな。」

玉島「あっ まだです。 すぐやります。」

暢子「(心の声)『うちの得意な料理って? フーチャンプルー? ソーミン? でも イタリア料理の厨房には 麩も ソーメンもないし…。 材料は 何が…。』あの 一つ 質問いいですか?」

二ツ橋「はい。」

暢子「賄いの時間って 何ですか?」

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