連続テレビ小説「ちむどんどん」36話「再会のマルゲリータ」

比嘉家

♬~(ラジオ『17才』)

優子「ただいま。」

良子「ただいま。」

歌子「お帰り。」

石川「あ~ 歌子ちゃん 元気?」

優子「やっぱり 迎えに行ってよかった。 こんな大荷物。」

良子「バス停から歩いただけで もうヘトヘト。」

歌子「ネーネーが お母さんになるなんて まだ信じられない。」

良子「うちは 女の子と思うんだけど 博夫さんは 絶対 男って。」

石川「うちの親も 言うんですよねぇ。 ここに しわが出来たら男って。 アリ ここに しわが。」

良子「やめて 寄ってない。」

石川「寄ってるさ。」

良子「寄ってない。」

優子「よかった。」

良子「お母ちゃんも 男の子と思うわけ?」

優子「そうじゃなくて 2人が 仲よくやっているから。」

石川「ヘヘッ…。」

良子「歌子 今 お母ちゃんにも 話したんだけど 出産したら 仕事 辞めることにしたから。」

歌子「はっさ しんけん? 結婚しても 先生の仕事は 絶対 辞めないって言ってたのに。」

良子「うん。 考えに考えて 博夫さんとも 何度も話し合って 最後は 自分で決めた。 教師の仕事は 代わりがきくけど この子の子育ては うちにしかできない 大事なことだから。」

優子「夫婦で よく話し合って決めたんなら 何にも言うことないさぁ。 暢子も 東京から 仕送りしてくれてるし 良子には これまで ずっと助けてもらってたから。」

良子「そうだ バスの時間!」

石川「あっ… あっ!」

歌子「えっ? 博夫さん もう帰らないといけないの?」

石川「これから 福岡で研修会があって。 予定日までには帰るから それまで よろしくお願いします。」

優子「分かりました。」

良子「頑張って。」

石川「行ってきます。」

良子「行ってらっしゃい。」

歌子「博夫さんも 忙しいね。」

良子「しかたないさ。 これからは 3人分 稼いでもらわないといけないし。」

優子「真面目に働いてくれてるだけ ありがたいさぁ。」

良子「そういえば ニーニー どうしてるかね?」

歌子「あっ…。」

賢秀サイド

(豚の鳴き声)

賢秀「ほれ 食え! もっとかい?」

寛大「随分 慣れてんなあ 豚の扱い。」

賢秀「昔は 毎日 兄弟のように暮らしてたから。」

寛大「兄弟?」

賢秀「ああ。」

清恵「お父ちゃん 農協から電話。」

寛大「おうよ。 おう 頑張れよ。」

賢秀「うい。」

賢秀「悪いけど 長居するつもりはないよ。 俺は 豚の世話するために 沖縄から出てきたわけじゃないからな。」

清恵「じゃあ 何しに来たの?」

賢秀「ビッグなビジネスを仕掛けて 星をつかむためヤサ! ハッハッハッハ…。」

山原村共同売店

歌子「もしもし ネーネー? よかった いた。 ちょっと 相談したいことが…。」

暢子「相談? 何の?」

(ブザー音)

歌子「うん…。」

暢子「アイ 分かった。 就職先のこと? 運送会社の事務の仕事に 内定したんでしょ?」

歌子「うん。 善一さんが 口を利いてくれて。」

暢子「おめでとう! 歌子も就職かあ…。 アイ 最近 体調はどんなかねぇ?」

歌子「この前 また少し熱が出たけど 今は 大丈夫。 それでに 相談というのは 就職のことじゃなくて…。」

(電話が切れる音)

(不通音)

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