連続テレビ小説「ちむどんどん」36話「再会のマルゲリータ」

沖縄料理店・あまゆ

三郎「歌のうまい妹さんか。」

暢子「歌は デージうまいんですけど 小さい時から なぜだか体が弱くて。」

三郎「一度 ちゃんとした医者に 診てもらった方がいいんじゃねえか?」

暢子「やっぱり その方がいいですかね。」

山原村共同売店

歌子「受けてみようかな。」

レストラン・フォンターナ
厨房

二ツ橋「お願いします。」

江川「ありがとうございます。」

暢子「ふ~。」

二ツ橋「どうかしましたか?」

暢子「正直 ホールは苦手なんです。」

矢作「楽しいばっかの仕事なんかあるか。 接客も大事な仕事。 はい これ。」

暢子「はい。」

ホール

房子「いつも ありがとうございます。 珍しい組み合わせですね。 東洋新聞の田良島さんと 淀川先生とは…。」

田良島「今度 うちの連載を お願いすることになって 今夜は 決起大会ってことで。」

房子「楽しみにしています。 どうぞ ごゆっくり。」

暢子「お待たせいたしました。」

淀川「タルタルか…。 この香ばしい ヘーゼルナッツのオイルは ピエモンテかね?」

暢子「えっ? あ~ そういうことは…。 おいしいですよ。」

竹園「あの イタリア料理は よく知らないんですが この店 ピザは置いてないんですか?」

田良島「ピザ?」

暢子「そうなんですよ。 うちもピザがあった方が いいと思うんですけどね。」

淀川「ピッツァなんか この店で扱うわけがない。」

竹園「どうしてですか?」

暢子「ピザも イタリア料理ですよね。」

淀川「君は なぜ ここで働いてる。」

暢子「一流の イタリア料理のコックに なりたいからです!」

淀川「パルマは どこだ?」

暢子「パルマ パルマ…。」

淀川「ピッツァ発祥の地といわれる ナポリは?」

暢子「ナポリ…。」

淀川「この店の名前 アッラ・フォンターナの 意味と由来は?」

暢子「意味と由来? 全く知りません。」

淀川「んっ…。 よくそれで…。」

房子「淀川先生 何か失礼でも?」

淀川「オーナー 私は この店の料理を気に入っている。 だからこそ 言わせてもらうが。」

房子「おっしゃりたいことは 重々承知しております。(小声)下がって。」

暢子「ん?」

房子「(小声で)下がって。」

房子「大変 申し訳ございません。 申し訳ございません…。」

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