連続テレビ小説「ちむどんどん」56話「古酒(くーす)交差点」

山原村共同売店

善一「ああ ああ… 優子さんは 運ばなくていいから。」

優子「これぐらい大丈夫。」

善一「駄目駄目。 レジをお願いします。」

優子「いや でも もう すぐそこだから。」

善一「駄目なものは 駄目。 ほり 早く。」

優子「分かりました。」

善一「アリ アリアリ…。」

安室「やっぱり 第二の青春さぁねぇ。」

新垣「カナサンドー 老いらくの恋かねぇ。」

善一「おばぁ 老いらくって…。 アガッ!」

(笑い声)

善一「ったあ…。」

山原小中学校
職員室

良子「また 知念先生のクラスの子が 廊下を走ってましたよ。」

知念「アイヤー… すみません。」

良子「規則には 理由がある。 ぶつかってケガでもしたら 大ごと。 もっと 担任として 自覚を持って指導してね。」

知念「はい。 以後 気を付けます。」

教室

児童「『その手を母さんキツネは しばらく にぎっている間に かわいい人間の子供の手に してしまいました。 ぼうやのキツネは その手を ひろげたり にぎったり』…。」

良子「誠 ちゃんと前を向いて。 何回言えば 分かるの? やる気がないなら 廊下に立っておきなさい。 立ってなさい。」

良子「はい 続き読んで。」

児童「『つねったり かいでみたりしました』。」

養豚場

賢秀「お~…。 上等ヤッサー。 真面目に働いたからな。 うん。」

直美「ごめんくださ~い。」

賢秀「チュラカーギーさー。」

直美「ちゅ?」

賢秀「あっ いや ご用件は?」

直美「私 横浜の方で 化粧品や洗剤などを 作る会社に勤めている 多田直美と申します。 実は 今 経営の方が すごく厳しくて。」

賢秀「それは大変やんやー。 あっ どうぞ 入ってください。 おっ おおっ…。 汚いですけど どうぞ。 何で こっちの方まで?」

直美「こっちの方に親戚がいて 少しでも足しになればと思い 行商して回っているんです。 こんなものを 扱っているんですが いかがでしょう?」

賢秀「買います! この石鹸 あるだけ 全部 下さい!」

直美「本当ですか?」

直美「50個で お値引きさせていただきますので えっと…。」

賢秀「じゃあ これ。」

直美「えっ?」

賢秀「釣りは 要りません。」

直美「ありがとうございます。 若社長さん?」

賢秀「あっ いや 俺は…。 若社長… ですね。」

直美「本当ですか? これ 連絡先です。」

賢秀「俺 比嘉賢秀です。」

直美「比嘉さん。」

賢秀「沖縄の一番星と言われましてね…。」

清恵「どちらさま?」

賢秀「君! 遅かったんじゃないか。」

清恵「へっ?」

演習「お客様に お茶!」

清恵「ああ…。」

賢秀「全く 気が利かない従業員で しょうがないな~! ほら! お茶 お茶 お茶…。」

清恵「私? 何 押さないでよ!」

直美「あの!」

直美「ありがとうございました。 さよなら。」

賢秀「えっ? あっ…。 あっ… あっ ちょっ…。 あっ ちょちょちょ…。 さよなら! 必ず 連絡しますからね。」

寛大「何だ あの石鹸。」

清恵「さあ 好みなんじゃない?」

寛大「好み? 石鹸?」

賢秀「はぁ~…。 直美ちゃん。」

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