嘉家
優子「あ～ そこも茶色にするんだね。 上手だね。 緑を… うん。」
歌子「博夫さんから電話で 晴海のお迎え 明日の昼くらいになるって。」
優子「あっ… そう。 良子は 今晩 帰ってくるの？ 急に 東京に行って 何だったのかねぇ。」
歌子「あっ ほら 披露宴の段取りが いろいろあるみたいで…。」
優子「大丈夫なのかね。」
歌子「えっ 何が？」
優子「何か 心配があるんでしょ？ 暢子のことで。」
歌子「いや～ 何もないよ。 アハッ アハハハ…。」
優子「うちは 知らない方がいいんだろうけど。」
レストラン・フォンターナ
暢子「はい フォンターナです。」
賢秀「暢子。」
暢子「んっ ニーニー？ どうしたわけ？」
公衆電話
賢秀「いや～ あの…。 アリ 元気？」
暢子「何か あった？」
賢秀「いや あれさ。 もしかしたら 和彦の母ちゃんから 電話かかってきたりしてないか？」
暢子「来てないよ。 何で？」
賢秀「いや ならいいけど。 あばよ。」
良子「ぽってかす。 オルゴールまで壊して。」
賢秀「ぽってかすって言う方が ぽってかすーヤサ！」
良子「ニーニー『こんな おばさん』って言ったんだよ？」
賢秀「言ってない！」
良子「言った！」
賢秀「良子 お前『絶対 許さない！』とか 目むいて どなって。」
良子「どなってない！」
賢秀「どなってた！」
2人「…」
賢秀「俺 言ってたな…。」
良子「うちも どなってしまった…。 もう どうしたらいいわけ。」
賢秀「ちゃーならん…。」
