比嘉家
郵便「比嘉さ~ん 郵便です~!」
優子「はい。 ご苦労さまね。」
郵便「優子さん宛ですね。」
優子「ありがとうね。」
山原共同売店
優子「善一さん。」
善一「ああっ 優子さん。 役場に 賢三の遠縁の人から 問い合わせがあったそうだけど もう聞いた?」
優子「うちにも 手紙が来て。」
善一「手紙? 何が書いてあったの?」
比嘉家
ラジオ「『西が 大関 北葉山 東は 前頭五枚目』…。」
良子「『ある秋のことでした。 二、三日雨が降り続いていたその間』…。 ニーニー うるさい!」
賢秀「次の次 大鵬なわけよ!」
良子「だから 何? 早く水くみに行ってきて。 当番でしょ。」
賢秀「だからよ。 今 行くよ 終わったら。」
優子「フーチバーは 熱冷ましにいいから 暢子も覚えておいて。」
暢子「うん。」
優子「コツは 葉のやわらかい所を使って 初めに水にさらして あく取って。 肝心なのは…。」
暢子「『か ん じ ん』…。 肝心なことは? お母ちゃん! ニーニー! ネーネー…。」
賢秀「お母ちゃん?」
暢子「お母ちゃん?」
良子「お母ちゃん。」
暢子「お母ちゃん?」
良子「お母ちゃん?」
暢子「大丈夫?」