アナウンス「『次は 中学3年生の徒競走です。 3年生は 入場門に集まってくさい』。」
賢秀「よっしゃ~!」
智「行こうぜ。」
賢秀「よし。」
島袋「いいな。 お前たち きょうだい。 負けても ズックのせいにできて。」
賢秀「俺は アベベだ~!」
(拍手と歓声)
善一「上等! 賢秀やっつけれ!」
賢秀「(指笛)」
良子「本物のバカ。」
先生「賢秀 本当にいいのか?」
賢秀「やるよ!」
智「ちょっと待った!」
賢秀「お前たち 何してるわけ?」
善一「おお~! アベベが3人に増えた~!」
史彦「いいぞ 和彦!」
智「これで五分五分。」
和彦「ハンデなし。」
先生「位置について…。 よ~い…。」
(号砲)
優子「賢秀~! 賢秀 行け~!」
賢秀「宇宙パワー!」
(ホイッスル)
(拍手と歓声)
賢秀「俺が やんばるの一番星やサー! ガチョ~ン ガチョ~ン ガチョ~ン!」
♬~(『唐船ドーヰ』)
比嘉家
優子「お待たせ~。 ありがとうございます。」
和彦「うわ 何これ。」
暢子「イカスミジューシー! 歌子の大好物さ。」
和彦「大好物? これが?」
歌子「うん!」
玉代「おいしいし 健康にも すごくいいよ。」
賢秀「まず 食べてみー。 頂きます!」
智「食べれば分かる。 頂きます!」
一同「頂きます!」
暢子「おいしい。」
和彦「すみません これだけは…。」
暢子「まさかやー。 ありえん!」
賢秀「食べないなら 俺が食べよう。」
優子「だけど 今のうちに 沖縄の料理 食べておかないと。 もうすぐ 東京に 帰ってしまうんでしょ?」
和彦「はい。」
一同「…」
和彦「みんな 東京に遊びに来てよ。」
賢秀「東京まで いくらかかるか知ってるか?」
良子「ニーニーは 知ってるの?」
賢秀「だからよ。 知るわけないさ。」
良子「えっ?」
(笑い声)
和彦「頂きます。」
史彦「おいしいです。」
山
賢秀「すみませんねえ。 もうじき 東京にお帰りになる方に お手伝いいただいてねえ。」
和彦「いえいえ 人生の無駄はありません。 どんなことにも 意味はるんです。」
暢子「気にしなくていいさ 勝手に帰るんだから。 どうせ うちらのこととか すぐ忘れてしまうわけさ。」
島袋「おい!」