恵理「とか 言ってるんですよ。」
容子「フフフ かわいいね 文也君。」
真理亜「なるほどね。」
柴田「でも お父さんは お父さんですよ。 やっぱり。」
恵理「そうですよね。」
柴田「はい。 かわいいでしょう これ。」
和也「うん。」
柴田「そうでしょう。」
和也「柴田は なんで 牛が好きなの?」
恵理「柴田さん。」
柴田「う~ん 何でかねえ。」
(笑い声)
柴田「やっぱり 子供の時から ずっと 一緒に いたからかなぁ…。 でも 牛って 大きいけど とっても優しい顔してんだよ。」
和也「ふ~ん。」
恵理「なんか 柴田さんみたいですね。」
柴田「え?」
容子「アハハハ… そうかもね。」
真理亜「あ~あ 何かに似てると 思ったら… 牛だったか。」
柴田「いや そういう 意味じゃなくて…。 でも 牛だってね 怒ると怖いんだよ。 うわあ~っ!」
和也「怖くないさ 全然。」
恵達「ただいま~。」
祥子「ただいま帰りました。」
恵理「お帰り。 早かったね。 デートじゃなかったの?」
祥子「うん まあね。」
恵達「和也 おみやげだぞ。 ジャ~ン!」
和也「わっ!」
恵理「うわあ すごいね!」
恵達「すごいでしょう。 みてたら買ってしまってさ。」
祥子「子供みたいに ずっとオモチャ屋さんで 見てて 嫌な顔されてんの。」
恵達「いいさ。」
祥子「いいけど。」
恵達「どうだ? 和也。」
和也「うん 恰好いい。」
恵理「恰好いいね。」
柴田「牛の人気は 短かったですねえ…。」
恵達「は?」
恵理「すみませんね。」
柴田「いえいえいえ。」
恵達「よ~し ほら! いけ! 和也!」
和也「イェ~イ!」
一同「よう~っ!」
(笑い声と拍手)
和也は 一風館の人達のような 家族の前では 全然 いつもと変わりませんでした
外出中 大人におびえる和也
恵理「どうしたの? 和也。」
和也「なんでもない。」
恵理「そう?」
和也は きっと 知らない人が 怖くなってしまったんだねえ
北栄総合病院
ナースステーション
奈々子「あ 上村さん。」
恵理「はい。」
奈々子「後で 的山先生のところへ 来てくれって。 追加検査したんでしょ? 健康診断の。」
恵理「あ そっか。 はい 分かりました。」