保育園
保母「和也君 どうした? また お絵かきかな?」
恵理「どうも ありがとう ございました。」
保母「お疲れさまです。」
恵理「和也!」
恵理は 心配で心配で たまりませんでした
一風館
サロン
♪「まいごの まいごの こねこちゃん」
でも どうしてやる事も できませんでした。 一応小児科や耳鼻科にも 連れて行きましたが どこも悪いところはないと 言われたのです
♪「ないてばかりいる こねこちゃん」
一同「真理亜 真理亜 真理亜!」
真理亜「うわぁ~っ!」
柴田「さ いきますよ。 セ~ノ!」
♪「犬の おまわりさん 困ってしまって ワンワンワワン」
玄関前
文也「よ~し いくぞ 和也!」
和也「いいさ。」
恵理「捕れるの? 和也。」
和也「大丈夫さ。」
文也「よし さ 構えて。 違うな。 あ~ ちょっとダメだ。 横向いて大きく開いて。 ボールが来たら 下を押さえて。 グローブを バ~ンと押さえるの。 分かったか? よし。」
文也「ピッチャー 第1球 投げました! あ~ 惜しいな。 もう1回 いくか?」
和也「うん。」
文也「大きく 大きく 開いて。 よ~し いくぞ。 投げました!」
和也「やった!」
文也「お~っ すごい! やったな。 すごいぞ 和也!」
和也「フフフフ…。」
文也「いくか もう1回!」
恵理「頑張って! 頑張ってよ 和也!」
恵理「あ~っ! もう…。 お父さん ちゃんと投げてよ。」
文也「ごめん ごめん。」
男「はい。」
固まる和也
文也「すみません。 ありがとうございます。」
マンデリン
文也「なあ 恵理。」
恵理「ん?」
文也「心療内科に行ってみないか?」
恵理「心療内科?」
文也「うん。 今日 先生に 相談してみたんだ。 そしたら『いつでも来い』って 言ってくれた。 和也の心をさ 診てもらおうよ。」
北栄総合病院
廊下
祥子「和也君 走っちゃだめよ。 ほら おいで 和也君。 ここへ来て 座って。 ほ~ら つかまえた。」