サロン
容子「あっ!」
柴田「フフフ… こっちも… アハハ…。」
容子「うわ~っ!」
文也「あ どうも。」
柴田「どうも。」
容子「恵理ちゃんは?」
文也「一緒に寝てました。」
容子「そう…。」
柴田「どうぞ。」
文也「どうも。」
柴田「でも… あれですね 珍しいメンバーですね この4人は。」
容子「あ~ そう言われてみればね。」
真理亜「そうだね。」
文也「何か 緊張するな。」
真理亜「何で?」
文也「3人は なんと言ったって 一風館の オリジナルメンバーだから。」
容子「は? …ああ ハハハ そうか。」
柴田「そうか… そうだよね。 あと 島田さんと。」
真理亜「あのころは 静かだったぁ。」
柴田「そうですよねえ…。」
文也「すみません。」
真理亜「別に 文也君が 謝る事 ないわよ。 誰も謝る必要 ないんだけどさ。」
容子「何 それ フフ…。 でもさ 考えても みなかったよねえ。 みづえさんと 島田さんが結婚してさ…。 それに 私と…。 うわ~! ありえない~っ!」
柴田「ハハハハ… 本当ですねえ。」
真理亜「いや~ 全くだ!」
容子「運命って 分かんないよねぇ。 そう思うでしょ? 運命の専門家としては。」
文也「いや 専門家って そんな…。」
容子「でもさ 文也君。」
文也「はい。」
容子「改まって聞くのも 何だけどさ。 どう? 恵理ちゃんと結婚して よかった?」
文也「はい。」
容子「そうか。」
真理亜「変わった? あいつと結婚して。」
文也「変わりましたよ 全然 違いますよ。」
容子「へえ どんなふうに?」
文也「うん。 何ていうか 恵理って 天然っていうか いや ボケって意味じゃなくて 自然そのものみたいな子ですよね。 だから 一緒にいると 僕まで 力が抜けるっていうか 楽なんですよねえ。 自然に いられるんですよ 肩の力が抜けて。」
容子「分かる気がするね。」
文也「そうですか。 全然 恰好つけないで いられるんですよねえ。 正直でいられるっていうのかな。 一緒に暮らしてて 全然 嘘がない 感じがするんです。 お互いに。 でも 最近ちょっと あれなんですよね。」
柴田「何?」
文也「時々 僕 力抜きすぎかなと思って。」
真理亜「は?」
文也「男として いいのかなと 思ったりする訳ですよ。 恵理といると ここだけの話 ちょっと マイペースじゃないですか。 だから 僕は 何か こう ひょっとして うまく 扱われてるのかなと 思ったりするんですよねえ。」
容子「なるほどね。 だんだん 古波蔵家 みたいになってるんだね きっと。」
真理亜「ああ お父さんに 似てきてるって事だ。 文ちゃんに。」
柴田「あ そうか そうですね。」
文也「そんな…。」
真理亜「あ~ 嫌なんだ。 言いつけよう。」
文也「いやいや ちょっと待って。 勘弁して下さいよ…。 それでも いいかなぁって 思うんですよね。 ふだん 力抜けてても いざという時に頼りになれれば。」
容子「やっぱり 文ちゃんだ。」
文也「そっか… そうですね。 いいんです。 いつか 僕が 恵理を 何かから救える。 そんな気が するんです。 だから それまで ま いいかなんて そう思うんですよね。」
柴田「なるほどね。」
真理亜「でもさ 本当 最近 文也君はユルユルな感じだようねぇ。」
文也「ハハハ… そうですよね。 ハハハハ。」
(一同の笑い)
恵理「ごめんね… 文也君…。 私 嘘ついてるさ…。」
恵理は 心の中で 決めていた事が あるのですが なかなか 言えずにいたのです