北栄総合病院
一同「おはようございます。」
聡子「古波蔵さんは まだかしら?」
祥子「ええ。」
奈々子「大丈夫なの? あの子。 めげてるんだろうな?」
祥子「そりゃそうですよ。」
奈々子「そうだよね あ! 例のスーパーボールね。」
聡子「思い出した?」
奈々子「いえ 全然。」
聡子「何よ それ。」
祥子「もういいですよ! 終わった事なんだし。」
奈々子「私が気持悪いの 思い出さないと。」
祥子「それくらい我慢して下さい。」
奈々子「は? あんた性格変わってきたね?」
聡子「はい はい 手を休めないで。」
恵里「すみませ~ん! おはようございます。 すみません 遅れてしまって!」
聡子「おはよう。」
祥子「おはようございます。」
奈々子「おはようございます。」
恵里「おはようございます。」
祥子「大丈夫?」
恵里「え? 何が?」
聡子「あら 二日酔いの顔ね 古波蔵さん。」
恵里「分かります? 参ったな! でも 二日酔いって恰好いい…。 大人っぽいですよね?」
3人「は?」
恵里「でも 大丈夫です。 駅で サラリーマンに交じって ドリンクで 気合い入れてきましたから。 働く女って感じでしたよ。」
聡子「そう?」
恵里「どうしたんですか? 今日は シーツの 根幹の日でしたよね? 大変だ 忙しいですね。 申し送りの時間ですよ! 何してるんですか?」
聡子「あ そう そうね。」
奈々子「そうですね。」
内科病棟
恵里「お疲れさまです。」
恵里「おはようございます!」
文也「おはよう…。」
遥「どうしたの?」
文也「え? いや…。」
遥「ものすごい 笑顔だったね。」
文也「え?」
遥「出来ないな 私には あの顔は‥。 何なんだろ? 一体。」