月曜ドラマシリーズ 「ちゅらさん2」3話「兄ぃ兄ぃの涙(なだ)」

ゆがふ

新城「あの~ 何と言って いいか 私…。」

恵尚「どんな…。」

新城「…え?」

恵尚「おふくろさんが あんたのせいで どんな 大変な思いをしたか 分かりますか?」

恵文「恵尚…。」

恵尚「分かりますか?!」

恵文「やめなさい。 恵尚… 座りなさい。 新城さん。」

新城「…はい。」

恵文「今日 あなたに お目に かかりたかったのはね。」

新城「はい…。」

恵文「あなたに お礼が言いたくて…。」

新城「え?」

恵文「ありがとうございます。」

新城「いえ そんな…。 なんで?」

ちゅらさんの画像

恵文「ありがとうございます。 あなたが… この世界にいた お陰で 私は 勝子と 知り合うことが できました。 あんな いい女を 嫁さんにも できた。 感謝しています。 そして… あなたの お陰で… 私は こんな いい息子を 持つことが できました …ありがとう。」

恵尚「おやじさん…。」

恵文「それに 勝子と 結婚していなかったら… この子も… この子も… 今 この世には おりません。 ありがとうございます。 こんな… こんな いい子供が 持てて 私は 幸せです。」

恵理「お父さん…。」

恵文「そして…こんな かわいい嫁さんも うちに来ることは なかった訳です。 ありがとうございます。 本当に… 本当に… ありがとうございます!」

新城「古波蔵さん…。」

多恵子「沖縄の お父さんに 会いたくなってしまったよ。」

兼城「だからよねぇ。」

ちゅらさんの画像

一風館

静子「いいなあ…。 うらやましいな…。 私も 勝子さんと恵文さんみたいな夫婦になるまで 一緒に いたかったなぁ。」

ちゅらさんの画像

文也「おふくろ…。」

静子「なんで 死んじゃったんだろうな あの人…。 あぁ 見つけりゃ いいのよね これからね…。」

ハナ「そうよ! おばぁだって 恋の現役よ。」

静子「そうだよね おばぁ…。」

ハナ「うん。」

容子「あ~ いいなあ… そんな夫婦に なれるかなあ…。」

柴田「なれますとも。」

容子「そうかなあ…。」

柴田「あれっ…。 何ですか? その自信なさそうな顔は…。」

容子「だってさあ…。」

柴田「いや いや いや…。 似ている!」

ちゅらさんの画像

容子「似てないから…。」

柴田「はい すみません。 あぁ…。 たまってる。」

祥子「ちょっと 見たかった。」

柴田「ですよ… ですよねえ。」

ゆがふ

兼城「はい ゴーヤーチャンプルーです。 いかがです? おいしいよ。」

恵尚「店長 もっと 持ってこないと 少ないよ。 もっと!」

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兼城「分かった…。」

恵尚「…ん おいしい!」

奈々子「おいしい?」

恵尚「食べなさい 奈々子も。」

新城「あ… 恵尚。」

恵尚「はい?」

新城「あの ゴーヤーマンベビー… あれさ。」

恵尚「あれは お断りします。」

新城「待ってくれよ! 私 あれ 非常に気に入ってたんで 出資しようとしたんだよ。」

恵尚「でも お断りします。 助けてもらうのは取っておきます。 もっと 困った時のために…。」

新城「あ そうか…。 分かった。」

恵尚「はい。」

恵達「…っていうか 兄い兄いには また 困る事が起こる訳?」

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恵理「そうだよ いいかげんにしないと。」

恵尚「例えばの話さ。 何 言ってる…。」

恵文「…さあ 飲みましょうかねえ。」

新城「飲みましょう。 はい どうも。」

(戸がひらく)

容子「こんばんは!」

恵文「いいタイミングだ!」

和也「おじぃ!」

恵文「やあ~ いい子だ…。」

祥子達「こんばんは!」

新城「久しぶり。」

勝子「お久しぶりです。」

新城「幸せそうで よかったよ。」

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勝子「うん。 …あなたは?」

新城「うん 幸せに暮らしてる。 かみさんも 美人だしね。」

勝子「へえ~」

ハナ「勝子さんよりもねえ?」

新城「はい。 あ… いや いや…。」

勝子「何ね それは?」

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勝子「恵理!」

恵理「え? いや いや…。 なんで 私だけ?」

勝子「あんたが 一番最初に 笑ったさぁ。」

恵理「いや だってさ。」

恵文「だからよね…。」

勝子「文ちゃん!」

恵文「はい すみません。」

新城「ねえ 飲みませんか? 私 払いますから…。」

恵文「ダメさ。 ダメダメ! そういう訳には いかないさ。 今日は… 店長の おごりということで…。」

兼城「え? あれ みな…? まあ いいさ 飲んで 飲んで!」

(歓声)

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恵達「ちょっと 待って!」

恵理「え… どうしたの 恵達?」

恵達「兄い兄い。」

恵尚「は?」

恵達「ゴーヤーマンベビーは いったん 白紙?」

恵尚「うん。 そういう事に なるね。」

恵達「『島袋製作所』では もう 作り始めてるんでしょ。」

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恵達「あっ… 正一!」

恵達「今頃 工場は フル回転してるさ。」

恵尚「止めんと…。」

島袋「こんばんは! 島袋です。 やっぱり ここでしたか。『一風館』に行ったけどさ 誰も居なくてよ。 恵尚! ゴーヤーマンベビー フル回転で 作ってるからよ。 とりあえず みんなに見せたくて 500個 持ってきた。」

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恵尚「正一 久しぶりだな。 何ね これ?」

島袋「いや 何って… ゴーヤーマンベビーさ。」

恵尚「ふ~ん 初耳だね。 こんなの 作ってる訳?」

島袋「え? え…?」

恵尚「これ 今すぐ持って 帰りなさい。 そして 忘れなさい。」

島袋「はぁ?」

恵文「ハッハハハ…。 ま… とりあえず 飲もうかねえ!」

恵尚「うん そうだよ 飲もう 飲もう。」

ちゅらさんの画像

恵理「お母さん…。」

勝子「ん?」

恵理「お父さんさ… お父さん。」

勝子「分かってるさ 恵理。 分かってる。」

恵理「…え?」

恵文「勝子!」

勝子「はい!」

恵理「すごいね。」

ちゅらさんの画像

文也「うん。 お父さんと お母さんみたいに なりたいね。」

恵理「…うん。」

恵文「恵理! おい踊って!」

恵理「え~っ。」

文也「ほらっ 踊って。」

ちゅらさんの画像

という訳で めでたく 一件 落着いたしました。 皆さん お騒がせいたしましたね。 これで やっと みんな 那覇と小浜に帰れる。 そういえば なんで 東京に来たのかねえ。 う~ん。 おばぁは 忘れてしまったさ…。 あぁ… でも こんな事も 東京では あったよ

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