【 連続テレビ小説「あまちゃん」】40回のネタバレです。
あらすじ
忠兵衛(蟹江敬三)が、遠洋漁業の漁師を引退すると宣言し、新たな仕事を求めて、夏(宮本信子)とともにスーパーマーケットに行く。しかし、前途多難な様子だ。一方、アキ(能年玲奈)はテレビ出演に盛り上がるユイ(橋本愛)についていけず、とまどい気味。ユイは、そんなアキの気持ちなどお構いなしで、一緒に上京してアイドルを目指そうと誘う。驚くアキと春子(小泉今日子)のもとに正宗(尾美としのり)が乱入してきて…。
40回ネタバレ
天野家
忠兵衛「おじいちゃんな 漁師辞めるじゃ。」
アキ「じぇじぇ!」
忠兵衛「明日 漁協さ行って 引退宣言してくるじゃ。 ついでに仕事紹介して もらうべと思ってる。」
夏「定期健診の結果 あんまり よぐねがったみでえだ。」
春子「え?」
<一度は 死んだと思い込んでいた 父 忠兵衛。 幸い元気に暮らしていますが 67歳のおじいちゃんなのです>
漁協
かつ枝「そったらに 悪かったのか?」
夏「医者が言うには 長期の漁は 体に障るど 心臓が。」
長内「さすがの忠兵衛さんも 寄る年波には 勝でねえか。」
忠兵衛「いやいや! あくまで病気は 考え直すきっかけだ。 神様が そろそろ休めって 言ってんだ。 前向きな選択だ。」
夏「よぐ頑張ったべ。」
かつ枝「んだ。」
忠兵衛「思えば 二十歳過ぎでから ず~っと 延縄(はえなわ)漁一本でよ。 ず~っと 船の上だべ。 いっぺえ やり残した事あるしよ。」
長内「そらそうだ。 たった一度の 人生だすけな。」
花巻「んだ んだ。 ゴルフでも サーフィンでも ヒップホップでもやったらいい!」
忠兵衛「そんな冒険は しねえが。 今年は ほれ 娘も孫もいだがら。」
長内「夏さん いがったな? ほれ 花巻ちゃん 求人情報 出してやってけろ。」
花巻「はいはい。」
夏「ホントに いいんだね?」
長内「しつこいな。 男が一度決めた事だ。」
かつ枝「よし! 温泉さでも行って ゆっくりするといい。」
忠兵衛「混浴か~!」
かつ枝「ハハハ!」
忠兵衛「それもいいなあ!」
花巻「その前に働け この!」
忠兵衛「はい!」
<天野家の大黒柱 忠兵衛さんが 引退宣言しました>
喫茶・リアス
黒川「そうか 漁師って 定年ないんだね。」
春子「う~ん。 でも 67歳で再就職って なかなか難しいよね。」
大吉「そりゃ 漁船に乗るよりは 収入 落ちるかもしんねえが 忠兵衛さん この辺じゃ 人望厚いし。」
春子「だからこそ 雇う方だって 扱いにくいと 思うでしょうよ。」
黒川「でもほら『未経験者歓迎』って所も 結構ありますよ。」
春子「どれ見して!」
黒川「ん? しかも『年齢不問 缶詰工場のような単純作業でも 月20万は 保証します』って。」
大吉「おい! おいおい!」
春子「何よ うるさいな。」
大吉「いや 黒川さんは なぜ 北三陸の 求人誌を持ってるんだろう。」
黒川「やべ!」
春子「いや 何これ 何 丸で囲ってんの? こっちで仕事探す気? 居座る気!」
黒川「うん。 …ていうか もう見つけちゃった。」
春子「はあ!」
黒川「こっちのタクシー会社でさ ドライバー募集してて 条件がよかったんで うん これから 面接。」
春子「ちょっと 何それ?」
黒川「いくら?」
春子「800円。 何それ! 何 私に断りもなくさ。 何 勝手に就職とか いい加減やめて!」
黒川「ごちそうさま!」
春子「いやいや…。」
黒河「じゃあね!」
春子「『じゃあね』って?」
(ドアベル)
大吉「あいつ 鉄のハートの持ち主だな。」
春子「昨日 遅くまで飲んだんだって?」
大吉「ああ。 春ちゃんの事 いろいろしゃべた。 ごめん。」
春子「いいよ別に。 聞かれなかったから しゃべんなかっただあけだし。 どうせ 離婚するしさ。 私もね アキに話した 昔の事。」
大吉「アキちゃん 何て言ってた?」
春子「『痛い』って言われちゃた。」
大吉「痛い?」
春子「どうかしてるって 意味じゃないの? いやさ そりゃ 今と昔じゃ 時代が 全然違うじゃない? インターネットも携帯も ない時代にさ こんな片田舎の 女子高生が アイドルになりたいって 東京行ったら そりゃ 笑われるよね。 実際 笑われたしね。」
大吉「いや おら 笑ってねえど。 ずっと 応援してだど。 春ちゃんが有名になったら 一日駅長 やってもらうべって 昔がら言ってたんだ。 なあ 勉さん!」
勉「うん!」
春子「ありがとう。」