大吉「いや~ 実に気持ちがいい。 ローカル線が モータリゼーションに勝利した 歴史的事件だべ。」
春子「電車乗ってるからって 大吉さん選んだ訳じゃないし。 えっ? いやいや… そもそも選んでないからね! 勘違いしないで 今…。」
大吉「もう手遅れだべ。」
春子「えっ?」
(ドアベル)
春子「いらっしゃいませ~!」
大吉「あっ 足立先生んとこの足立…。」
ヒロシ「ヒロシです…。 東京行かなかったんですって?」
春子「うん。 ちょっと気が変わったの。」
ヒロシ「アキちゃんは?」
春子「浜じゃないかな? 最近 放課後は おばあちゃんに ベッタリだから。」
ヒロシ「何だ…。 じゃあ 監視小屋のバイト 辞めるんじゃなかった。」
春子「辞めたの?」
ヒロシ「はい。 暇すぎて…。」
春子「で? 辞めて 今 何してんの?」
ヒロシ「すげえ 暇です。」
<とにかく 母 春子の決断のおかげで アキが この町に残る事が できました。 しかも 今度は無期限。 大好きな海で 大好きな海女さんたちと 好きなだけ泳いで 潜っていいんです>
アキ「よ~し! 今日こそ ウニ取るぞ!」
<長く潜れるようになったものの アキは まだ ウニを取る事ができません。 一番近づいて この距離です>
回想
夏「ウニだと思うから 取れねえんだ。 これからは 銭だと思え。」
回想終了
<ウニが銭だとしたら アキは まだ 1円も稼いでない事になります>
<アキは早くも 新たな壁に ぶつかっていました>