連続テレビ小説「あまちゃん」146回「おらたち、いつでも夢を」

スナック・梨明日

勉「えっ GMTが来たの!?」

夏「勉さん 知ってんのか?」

勉「そりゃ もう 作業中 ず~っと聴いてますよ! ちょっと言ってよ! ねえ! ここ? ここさ座ったの? あっ まだ温(あった)けえ!」

ヒロシ「そこは マネージャーの河島さんです。」

夏「ハハハハッ!」

水口「河島さん来てたんだ。」

アキ「んだ! ユイちゃん見たら あがっちゃって 名刺渡すのが精いっぱいだった。」

水口「へえ~ すごいじゃん。」

ユイ「…別に。 …っていうかさ あのレベルで テレビとか出れるんだね。」

アキ「え?」

ユイ「あの小野寺って子も 思ってたより 普通っていうか 何か 若くて かわいいだけ? リーダー 性格悪そうだし 沖縄の子は キャラだけだし…。」

水口「ベロニカは?」

ユイ「あれは ねらい過ぎ。 あの枠は 今 トリンドルがいるから 厳しいっしょ。」

<腹黒ユイちゃん 久々に復活です>

ユイ「ずばぬけて かわいい子もいないし ずばぬけて 歌がうまい子もいないし アイドルとしては 限りなく Cに近い B級? ♬『地元に帰ろう』っていうか お前らが ♬『田舎に帰れ』って感じ。」

<毒舌のアクセル全開 フルスロットルです>

アキ「ちょっと待ってけろ 一応 みんな おらの友達で…。」

ユイ「友達? あ~ そうだよね ごめん ごめん。 いや でもさ 友達だからって いきなり押しかけてきて 大騒ぎして 素人レベルの歌 聞かされて 興味ない人間にとっては この上なく 迷惑だし リーダー 性格最悪だし! アキちゃん GMTだったら 余裕で センター取れるよ。」

水口「じゃあ ユイちゃんだったら?」

ユイ「私は… 私は いいよ。 もう そういうの。 でもさ あんなんで アイドルとかいって チヤホヤされるんだったら 潮騒のメモリーズの方が よっぽど 可能性あると思うな。」

アキ「じゃあ やろうよ!」

ユイ「えっ? やんないけど。 やんないよ お店あるし。 でもさ…。」

アキ「何だよ さっきから!『でもさ! でもさ!』って やりたいの? やりたくないの?」

ユイ「やりたいよ! やんないよ… やりたいよ! でも やんないよ!」

水口「やりなよ。」

ユイ「やんない。」

夏「やればいいのに。」

ユイ「やんないよ。」

ヒロシ「やれよ!」

ユイ「やるよ!」

勉「やった~!」

(笑い声)

アキ「マジで?」

ヒロシ「え?」

水口「えっ 何?」

ヒロシ「『潮騒のメモリーズ現象』? 何これ。」

ユイ「再結成から お座敷列車までのストーリーを まとめたの。 読んどいて。」

アキ「やる気満々じゃん!」

ユイ「もう失敗は許さないからね! 前回の反省を踏まえて しっかり戦略練らないと 水口さん。」

水口「はい。」

ユイ「『わんこチャンネル』の池田Dに 連絡しといて。 あと お兄ちゃん 観光協会のホームページで 再結成の情報 流して。」

ヒロシ「はい。」

ユイ「ごめん! 私 嘘ついてた。 全然 諦めきれてないし 全然 吹っ切れてないし! 物分かりいいふりしてたけど 無理。 何か GMTの歌 聴いてたら イライラしちゃって。 あっ もちろん 私に。 何か同い年なのに 何やってんの 私って。 いつも面倒くさくて ごめんね。」

アキ「お帰り。」

ユイ「え?」

アキ「面倒くさい ユイちゃん お帰り。」

ユイ「アハハッ ただいま。」

アキ「フフフッ。」

(笑い声)

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