連続テレビ小説「あまちゃん」154回「おらたち、熱いよね!」

鈴鹿♬『置いていくのね さよならも言わずに 再び会うための 約束もしないで 北へ行くのね ここも北なのに 寒さこらえて 波止場で待つわ』

夏<私と正宗さんが 忠兵衛さんを捜している そのころ>

海女カフェ

今野「春ちゃん こっち こっち! これ これ どうだべ?」

春子「あ~ どうかな! ま いいんじゃない? 鈴鹿さんの年 考えると ちょっと派手だけどね。」

今野「いやいや 鈴鹿ひろ美のは こっちだ。」

春子「安部ちゃん 丈 大丈夫なの? 安部ちゃん 結構 背高いよね?」

安部「おらは 文欽高島田。 フフ!」

春子「じゃ これ誰が着んのよ?」

今野「春ちゃんだ!」

春子「私!?」

大吉「ほら おらたちと 鈴鹿ひろ美さんが 合同で披露宴やる事になってるべ。 それで せっかく 春ちゃんと 正宗さんもいるし 2組も3組も一緒だべっつって 急きょ おらが 発注かけたんだ!」

春子「え!」

弥生「衣装代 まけっからよ。」

春子「いや いや いや 無理だ。」

大吉「マサのタキシードもあるんだ。」

春子「いや いや いや! 無理 無理 無理 無理 無理!」

安部「え~!」

大吉「頼むじゃ 春ちゃん 縁起物だべ!」

かつ枝「着ろって! 夏ばっぱ 喜ぶ顔 見たくねえのか!」

春子「今更 こんなの着ても 喜ばないってば!」

夏「あ~!」

弥生「夏ばっぱ 具合でも悪いのか?」

かつ枝「どうした?」

夏「あ~ 忠兵衛さん 行っちまった。 沖さ 行っちまった。 黙って行っちまった。」

一同「じぇじぇじぇ!」

黒川「ごめん。 誰にも会わずに 行くって。」

夏「やっと 帰ってきたと思ったら よりによって 海開きの前の日に 北鉄も まだ走ってねえのに。」

春子「夏さん…。」

黒川「引き止めるべきでした。 すいません!」

夏「いやいやいや! 行ぐなって言っても やっぱし行ぐ。 行けって言っても行く。 あ~ ああ! 何してんだ おめえたち?」

一同「いや いや いや!」

かつ枝「ほらほら いつもの 管巻け 管巻け。 いつものな! あんでもねえ こんでもねえって。」

夏「管巻くか!」

黒川「お母さん ホントにすいませんでした。」

アキ「ママ お座敷列車の練習するから 見で!」

ユイ「え? 何かあったんですか?」

春子「アキ。」

アキ「何?」

春子「ママの花嫁姿見たい?」

アキ「え?」

安部「見たくない?」

今野「見たい?」

アキ「見でえ!」

(歓声)

アキ「見でえ!」

春子「ユイちゃん 見たくないもんね!」

ユイ「見でえ!」

(笑い声)

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