連続テレビ小説「あまちゃん」19回「おら、ウニが獲りてぇ」

回想

弥生「何?」

今野「見でみ。」

弥生「うん?」

「すいません 12名なんですけど あの 入れ…。」

「無理です。」

<大勢の観光客に 慣れていないのです>

弥生「おめえたち! コーヒーでも飲むか?」

回想終了

今野「よっぽど 買う物 ねかったんだべな。 お土産に パンスト買って 帰りました。」

大吉「おいおい しっかりしてくれよ 商工会さんよ!」

栗原「北鉄だって 人の事 言えねえっぺ。」

大吉「何が? うちは ちゃんと サービスしてっぺ。」

吉田「んだ。」

回想

大吉「鉄道オタクの皆さん どうぞ~! こちらでございます。 こちらが 運転席でございます。 どうぞ。 こちらのおオタクさんから順番に どうぞ どうぞ。」

吉田「いきますよ ちょっとしか… はい バッテリーです。 バッテリー。 バッテリー。」

大吉「オタクさん オタクさん。 シャッター押しましょうか?」

吉田「オタク… オタク様 オタクさん どちらから?」

回想終了

ヒビキ「一応 言っておきます オタクという呼び方は蔑称ですので。 オタクと呼ばれて 傷つく オタクもいますので。」

大吉「『さん』つけても駄目?」

ヒビキ「駄目。」

吉田「お客さんみたいな 言い方しても駄目?」

ヒビキ「駄目。」

吉田「面倒くせえなあ!」

アキ「じゃあ 何て呼べばいいの?」

ヒロシ「鉄道ファンだね。」

一同「あ~。」

夏「明日も来んのか? オタクが。」

ヒビキ「おい!」

吉田「夏さん 言ったそばから…。」

菅原「明日は日曜日ですけねえ。 下手すりゃ今日より 増えるかもしれないね。」

夏「おら 明日は 30個しか作んねえど。」

安部「私も まめぶ汁の材料 買い出しさ行かねば。」

今野「おらも 明日は臨時休業だな これ。」

大吉「ちょっと待てよ! 北鉄開通から 24年 やっと巡ってきた チャンスだど! おめえら 何 ビビってんだ!」

今野「別に ビビってる訳じゃねえよな。」

夏「くたびれてるだけだ。」

大吉「言い訳は聞きたくねえ! せっかく増えた 観光客 みすみす手放すのか? また 過疎の町に逆戻りか!? おい 商工会長 明日は北三銀座の店 端から端まで シャッター開けさせろ!」

今野「えっ!?」

大吉「菅原! おめえは 市内の宿泊施設と連携して P.R.活動! それから 各観光スポットを往復する 送迎バスを手配しろ!」

菅原「え~。」

大吉「そして 我が北鉄は 我が北鉄は…。」

ユイ「明日は 私… 予定あるんです。」

大吉「えっ!?」

ユイ「ホントなんですよ。 盛岡で ダンスのレッスンがあるし 嵐の新曲の発売日だし 雑貨屋にも行きたいし…。」

大吉「このとおりだ!」

大吉「情けねえ話だが この北三陸には これといった名物もねえ。テーマパークもねえ。 ファーストフードも シアトル系コーヒーもねえ。 ミス北鉄だけが 頼みの綱だ!」

夏「ふん いい大人が寄ってたかって 女子高生に頭下げて みっともねえぞ。」

大吉「なりふり構ってらんねえべ! なあ ユイちゃん 電車さ乗ってくれればいい。 時々 笑ってくれればいい! 頼む! 地元のためと思って!」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク