坑道
勉「おっ あれ~?」
ユイ「あっ どうも。」
ヒビキ『ユイちゃんも 内心穏やかじゃないはずですよ。 親友に追い越されちゃった訳ですからね。』
ユイ「めっちゃ悔しい! めっちゃ悔しい~! はあ はあ… はあ!」
観光協会
大吉「…という訳で ようやく 軌道に乗り始めた 町おこし。 このタイミングで 海女のシーズンが終わったのは痛い。」
夏「そう言われでも もう潜れねえからな。」
大吉「このピンチを チャンスにすべく 是非 北三陸をなんとすっぺ 略して K3NSPのメンバーの知恵を お借りしい。」
(拍手)
栗原「はい。 温水プールで潜るっていうのは どうですかね。」
菅原「あっ 市民プールな。 あそこだば 一年中 潜れるんでねえか?」
弥生「ウニは どうするんだ?」
菅原「ウニは何匹か離して…。」
弥生「バカこの! お湯さ入れたら死んじまうべ。」
菅原「ウニ 温水駄目ですか?」
夏「当たり前だ。 水が しゃっこいから 北三陸で繁殖するんだぞ。」
栗原「しゃっこい水じゃなきゃ駄目か…。」
吉田「じゃあ せめて 10月いっぱいまで 潜ってもらえませんか?」
弥生「バカこの! 海女が死んじまうべ。」
坑道
勉「あれ~?」
アキ「すいません 勝手に。」
勉「今度は アキちゃんか。」
アキ「『今度は』?」
勉「いや 何でもねえ。」
観光協会
夏「おらたちが 海女クラブ作った時は 駆り出されて どこまでも行ったよな 弥生さ。」
弥生「んだ んだ。 絣半纏さ手拭い巻いて 冠婚葬祭から パチンコの新装開店まで。」
夏「やっぱし 海女の恰好は喜ばれるなあ。 今の言葉でいうと…。」
弥生「コス! コス… コス…。」
ヒロシ「コスプレですか?」
弥生「あっ!」
夏「例えば 海女のコスプレで 北鉄さ乗って ウニ丼 売ってもらうとかな。」
一同「お~!」
(拍手)
ヒビキ「なるほど! 北鉄のユイちゃんと 海女のアキちゃん 奇跡のコラボレーションですね!」
夏「ただの同級生だけどな。」
大吉「いや いや いや いいね! いいんでねえ! いいど コラボだ! これ コラボ! コラボだ これ!」
(拍手)
坑道
<大人たちが よからぬ相談を しているとは知らず アキは 心の叫びを ぶちまけていました>
アキ「海さ潜りでえ! 早ぐ来年の夏になれ~! あ~ スッキリした!」
勉「いがったな。」
アキ「うん。」